中津川友範

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中津川祐見 像:わちさんぺい画「堀部安兵衛」表紙より


中津川友範【なかつがわ ゆうはん】…堀部安兵衛のおじさんの敵の助っ人。

「決闘 高田の馬場」キャラ


表六番町に道場を構える、槍術、剣術、薙刀の名士。

村上兄弟の師匠。

堀部安兵衛の、中山姓時代の義理のおじさん菅野六郎左衛門にいてこまされた愚痴をこぼしに来た村上兄弟の様子を早合点して、勝手に盛り上がって助太刀を引き受ける。果たし合いの日取り、果たし状の書き方、高田馬場のロケーションの推薦にいたるまで指南。ノリで村上兄弟は果たし合いをするかんじになっちゃう。


たいがいオールバックのロン毛で表現されることが多い(<鍼医であったということからだと思う。後述)が、三谷幸喜脚本・演出の「決闘!高田馬場」では市川染五郎が安兵衛と二役で友範を(なぜかゲイっぽく)演じたが、パープルの着物である以外は普通の侍姿だった。逆に市川亀治郎が演じる村上庄左衛門のほうがオールバックのロン毛であった。DVDのコメンタリーを聞くと、そのいでたちは亀治郎本人の衣装の発注だったというのだが、真偽のほどが知りたい。逆なんだよなあ…


中山安兵衛の映画ではしばしば、決闘の最中に現場の陣幕の裏から薙刀で相手に不意打ちをする卑怯な演出がなされる。(「中山安兵衛」「血煙高田馬場」「忠臣蔵 暁の陣大鼓」ほか)


ちなみに、過去に吉良上野介大石内蔵助の両方を演じた役者はいるが、宇梶剛士のように、堀部安兵衛(マツケン版)と、中津川(堀部安兵衛(NHK))の両方を演じた役者さんは近年めずらしい。


サイト開設以来10数年も、この人物を架空のものと思っていたもりいくすおは、福本日南先生も、池波正太郎先生も、あたしの忠臣蔵の先生S氏も、こぞって「中津川祐見(なかつがわゆうけん)」と呼称するんで、どうしてそっちの名前のほうが好きなのかS氏に聞いたら、実在する人だった!(「二月十一日高田馬場出合喧嘩之事」によれば、針医者。<赤穂義士実纂より)

正しい名前は中津川祐見(詳細のよくわからない人)。講談では中津川友範。

慚愧、慚愧…