仙石伯耆守

役者絵:神山 繁
東京虎ノ門の仙石邸跡。近所のニッショーホールにモニュメントがある。

仙石伯耆守【せんごく ほうきのかみ】…幕府大目付。

討ち入り後にメンバーが上野介のクビを持って泉岳寺に行ってる間に、吉田忠左衛門冨森助右衛門のふたりがこの仙石邸に自首した。


泉岳寺に立てこもってた赤穂義士たちは4キロ歩いて仙石邸で武装解除。

石高の多い順に4つのお屋敷に分けられて沙汰を待った。「元禄繚乱」ではわけられるとき義士たちが「父上!」「兄上!」と別れを惜しんで去っていく肉親に声をかけるシーンがあり、印象的。この作品ではアンチ柳沢吉保だからという情報から、この人のところに自首することにしたが、浅野家と遠い親戚筋だったという説がある。


最後の忠臣蔵」ではひととおり役目を終えて、あとから自首してきた寺坂吉右衛門をしばらく預かっているが、放免する。


講談では、松の廊下事件のあと、浅野本家の松平安芸守から「上野介んちが夜な夜な放火にあうから江戸城より遠くに引越させたほうがいい。でないと仙石様の責任に」などと脅かされてその気になり、老中・稲葉美濃守(いなばみののかみ)に進言。伝言ゲームで結局将軍は上野介の隠居を決め、討ち入りがたいへんしやすくなった。という逸話がある。


4つのお屋敷