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忠臣蔵(大映)

303 バイト追加, 2020年6月26日 (金) 05:15
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[[画像:Katsu_s.jpg|thumb|役者絵:勝 新太郎]][[画像:okano00.jpg|thumb|役者絵:鶴田浩二]]
長谷川一夫がはじめて内蔵助をやった映画で、さらに創立以来18年、大映がはじめて「忠臣蔵」を本格的に映画化した作品だとか(外伝、銘々伝系はあった)。長谷川一夫がはじめて内蔵助をやった映画で(判官は7回やっている)、さらに創立以来18年、大映がはじめて「忠臣蔵」を本格的に映画化した作品だとか(外伝、銘々伝系はあった)。
出演者の目張りがすごいんで油断すると全員同じ顔に見える。
前半はなんだか展開を急いでる感じがして、ちょっと登場人物に共感できない。反面、ストイックで無駄のないスタイリッシュな進み方が気持ちよい感じも、する。だがそのスピードにスター市川雷蔵も巻き込まれてしまうので、せっかくの大映映画だがゆっくり雷蔵を楽しむことはできない。前半はなんだか展開を急いでる感じがして、ちょっと登場人物に共感できない。反面、ストイックで無駄のない進み方が気持ちよい感じも、する。だがそのスピードにスター市川雷蔵も巻き込まれてしまうので、せっかくの大映映画だがゆっくり雷蔵を楽しむことはできない。(そもそも監督の渡辺邦男は撮るのもすごく早いらしい)
とはいえ、切腹までとりあえずワンマンショーばりに約30分間"'''でずっぱり'''"ではある。
雷蔵曰く「内匠頭はアホやないかと思うんです。そこをいかに清潔で正義感で家来思いで愛妻家で、こんな人が切腹させられるなんて!と観客に思わせなくてはいけない。」(別冊近代映画 '58)
そうして仕上がった彼の浅野内匠頭は素敵だが、シンが強そうなのでとことん「かわいそう」には見えない。切腹のときも無刀無言で面会が許されてるはずの[[片岡源五右衛門]]とあっさり会話してるしw。と、あっさり会話してるしw。
後半は急に落ち着いた、丁寧なドラマ構成になっている。鶴田浩二の[[岡野金右衛門]]が露出度が多く、吉良側の間者の京マチ子のシークエンスも多い。このあたりのめりはりが映画を退屈させない。
この、京マチ子のボスである今日マチ子同様、吉良のために働くあらくれ侍の親分である[[小林平八郎]](田崎潤)がドラマ史上上位にランクされる乱暴者で、絶えず人を見下すような態度の滝沢修演じる吉良上野介と共に敵キャラの存在感を上げ、浪士を応援する鑑賞者の気持ちをブレさせない。(田崎潤)が、ドラマ史上上位にランクされる乱暴者で、絶えず人を見下すような態度の滝沢修演じる吉良上野介と共に敵キャラの存在感を上げ、浪士を応援する鑑賞者の気持ちをブレさせない。
これらのエピソードのおかげで東映や東宝に比べて本作品は、'''講談色が濃い'''。
もともと渡辺邦男監督は「ひねくれた解釈なしに、誰にでもよくわかり、面白く見られる、言うなれば「講談忠臣蔵」を作りたいと思っている」と語っていたそうです。もともと渡辺邦男監督は「ひねくれた解釈なしに、誰にでもよくわかり、面白く見られる、言うなれば「講談忠臣蔵」を作りたいと思っている」と語っていたそうです。(別冊近代映画 '58) 結果、本作は奥することなく正調忠臣蔵を言っていい作品には仕上がっているが、いささか泥臭い。

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