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忠臣蔵
,編集の要約なし
{{Cinema|制作=フジテレビ|公開=1996|内蔵助=北王子欣也北大路欣也|星=23|頃=}}
[[画像:OOTAKA.jpg|thumb|役者絵:平田 満]]
フジテレビ系列の連続ドラマ。
プロデューサーの野村庸一([[忠臣蔵 風の巻・雲の巻|仲代達矢の「忠臣蔵」]]の人)が、市川歌右衛門のドキュメンタリーを作ってる最中に「(歌右衛門の息子の)北王子欣也で行けるかも」と思い立って、企画に至る。
スタッフもノリノリで制作にあたったそうで、結果、放送当時評判もよく高視聴率をマークし、北王子欣也は存命だった歌右衛門や[[赤穂浪士 天の巻・地の巻|松田定次(映画監督)]]にも彼の「内蔵助」を褒められたと言う。(出典:「実録テレビ時代劇史」)
突飛なアイデアも無く、大胆な演出も無く、スピード感があるわけでもなく、非常に無難に話が進む。可もなく不可もない平均点的な優等生的なオーソドックスな'''草食系忠臣蔵'''。エアコンがいい感じに効いてる図書館みたいな印象で、食事中でも療養中でも、いつビデオを再生してもカンにさわらない。
ビギナーが見ると、「ああ忠臣蔵ってこういう話なのか」と理解しやすい。
細かい表現にしても気を遣ってるようで、あえて[[畳屋]]に「殿様が俺たちに頭を下げている」と感動させて、時代劇離れしている視聴者には「全部同じちょんまげ」に見える登場人物の上下関係をはっきり説明したり、「私はなんの苦労もなく育ってきて辛抱なんてしたことがないから、吉良さんのあの態度はつらい」と[[浅野内匠頭|内匠頭]]にわざわざ説明的にグチらせるなど、見慣れた忠臣蔵的相関関係に新鮮な空気を取り入れて、新しい世代にもわかりやすくアプローチしており、親切。にわざわざ説明的にグチらせるなど、見慣れた忠臣蔵的相関関係に新鮮な空気を取り入れて、新しい世代にもわかりやすくアプローチしており、親切。(加筆:あらためて[[忠臣蔵 風の巻・雲の巻|仲代版]]を見てみたら同じセリフがあったので、特にこの作品の特徴というわけではない。脚本は本作と同じ古田求氏) 本編を「草食系」と感じた理由は、なんなのか。 キャスティングは手堅い。メインの役者は決して淡白ではない。寺坂の寺尾聰や、このあと何度も内蔵助をやる北大路欣也、また、[[堀部安兵衛|安兵衛]]の世良公則[[吉良上野介|(12月14日生まれ)]]は友人やネット上の評判もよい。 安兵衛だけの「高田の馬場」エピソードも特別版で用意されて、これは肉食的に脂ぎっている。おじさんの[[菅野六郎左衛門]]を竜 雷太がやってるのだが、まさに先輩ゴリさんとボギー刑事がだぶるので「太陽にほえろ!」ファンにはうれしい七曲署的な高田の馬場である。<small>※註01</small> [[清水一学]]の隆大介もすごく熱量を感じる役者さんだ。隆一学は安兵衛の友人時代は話せるやつで良いキャラになりそうだったが、吉良側に雇われたとたん情け容赦ない冷酷無比なキャラになってしまってつまんない。 吉良の平幹二朗だって決して草食的イメージではない。むしろ歴代の吉良役の中でもそうとうギラギラしてる役者さんだ。(ラスト、上野介の平幹二朗のヅラから地毛みたいのがはみでてるように見えるんだけど、ありゃなんでしょう。) ちなみにプロデューサー能村庸一氏の談話によると、準備期にスタッフと古い忠臣蔵作品を見てたとき、女性スタッフが「おじいちゃんを、よってたかってかわいそう」とコメントしたと言い、それが本作品の吉良をじゃっかん若めの平幹二郎でキャスティングするきっかけとなったそうだ。<small>※註02</small>
註01…スペシャル番組が入った関係で放送予定日がずれ、コレだと討ち入りが1月中旬になっちゃうのでこのエピソードだけ連ドラからはずし、別枠で放送されたとか。
[[Category:くすおの忠臣蔵作品評|1996]]