落合与右衛門
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浅野家の家老で瑤泉院の側近。
新歌舞伎の元禄忠臣蔵「南部坂雪の別れ」のキャラ。
戸田局が出てこない「南部坂」バージョンで、ここには戸田局の代わりに奥家老、この落合与右衛門なる人物が接客に出てくる。
浅野家中屋敷に務める腰元に、定石通りお梅がいるが、ココでは彼女はスパイじゃなくて内蔵助に酌やらトークやら、ちょっとしたホステスぶりを発揮している。
腰元連中は討ち入りを今日か明日かと、世間の風評に相当テンションを上げており、内蔵助が訪ねてくると大喜びする。内蔵助はそうした彼女たちに「たわけごと」と取り合わない。
落合は内蔵助の京都の放蕩や今回の発言に切れて「志あるものの心も鈍らせる不忠」とイラつくが瑤泉院は「いかようあっても内蔵助は赤穂五万三千石の家老じゃ」となだめる。なだめながらも、内蔵助の態度を嘆き悲しみ退出。内蔵助の焼香の申し出にも耳を貸さない。
コレを原作とした浪曲では内蔵助が討ち入りの意思が無いことを告げると落合はやはり叱咤しようとするが、ここでは瑤泉院は「これ与右衛門つつしみましょうぞ。たとえ内蔵助の心底が如何にあろうとも、お殿様在世の折には二人となき家来と思し召された内蔵助じゃ」とフォローし、嘆き悲しんだり怒って退出はしない。
内蔵助が帰り際に置いていった書類が討ち入り決行を暗示させるものがわかると屋敷の外に飛び出してきて雪の中で土下座して謝る。
元禄忠臣蔵の「南部坂」では、訪れる日は討ち入りの前日で、門前で吉良屋敷のお茶会の日程を知る。
実在の人物でほんとは落合与左衛門。
瑤泉院の幼女時代のお守役で、1710年に姫がなくなるまで仕えた。