「おそ松くん 第39話「討ち入りには、ご用心ザンス!」」の版間の差分

提供: Kusupedia
移動先: 案内検索
 
(同じ利用者による、間の3版が非表示)
8行目: 8行目:
 
アニメはけっこうクオリティが高いと思うし、脚本も実際の忠臣蔵物語のディティールを極力なぞろうと努力している。
 
アニメはけっこうクオリティが高いと思うし、脚本も実際の忠臣蔵物語のディティールを極力なぞろうと努力している。
  
大きな脱線もなく、たいへん優等生な出来映えである。が、おそらく、このまじめさが作品を可もなく不可のないモノに仕上げてしまっている。
+
前半は大きな脱線もなく、たいへん優等生な出来映え。
  
ただ、「おそ松くん」の作品の特徴は数ある赤塚作品の中でも比較的まじめな構成なので、これはこれでいいのかも。
+
[[吉良上野介]]…イヤミ。[[浅野内匠頭]]…ハタ坊。[[大石内蔵助]]…チビ太。というキャスティングも楽しんでる感じがある。
  
[[吉良上野介]]…イヤミ。[[浅野内匠頭]]…ハタ坊。[[大石内蔵助]]…チビ太。というキャスティングも楽しんでる感じがあるし。
+
'''見所は後半の討ち入り'''。
  
 +
ギャグのオンパレードで、アクションも楽しい。
  
ちなみに原作にも「江戸工城の忠臣蔵だ(おそ松くん全集)」(1974)というのがある。
+
最終的に炭小屋で発見された、女装した吉良イヤミ介の本人確認は難航するが幽霊の浅野ハタ坊に面通しして無事にイヤミは十字架に貼り付けになる。シェーッ!
  
アニメと違って、六つ子のお父さんがイヤミの謀略でお城をクビになったので、みんなでその仕返しをするハナシになっている。
 
  
「おそ松くん」というギャグマンガでキャラだけ借りてそのまま忠臣蔵をしたのでは意味がないと思ったのであろう、赤塚先生は「忠臣蔵物語」からどこをギャグにふくらませたらおもしろそうかと吟味した末に、結果「雪」「用心棒」「からくり屋敷」「替え玉」「仇討ちに興味がないと思われたキャラの豹変」などの要素を多いにふくらませて大胆にハナシを組み替えた。
+
ちなみに前から思っているのだが、このアニメ「おそ松くん(バブル期版)」の、秋元康・作詞の主題歌。これって歌詞を見ると、どうかんがえてもクレージーキャッツ的なテイストなのに、ひじょうにリズム感の悪いとぎれとぎれのノリの悪い曲を当てられてて、いまだにじれったい。
  
それでもコレも「おそ松くん」だからか、カタイ。実験的な頃の「天才バカボン」でやったらはじけたかも。
 
  
 +
さて、じつは原作にも「江戸工城の忠臣蔵だ(おそ松くん全集)」(1974)というのがある。
  
じつは後年、「レッツラ・ゴン」においても「忠臣蔵(ルビ:レッツラ・ゴン)」というエピソードがあるが、あれほど過激でシュールな「レッツラゴン」なのに、こっちはゴンの親父が戦友(戦争行ってたんだ)にたかりに行くと侮辱されて帰ってくるのでゴンが友達とその戦友の屋敷に討ち入りに行くという、特別なひねりのない作品だった。
+
アニメと違って、六つ子のお父さんがイヤミの謀略でお城をクビになったので、みんなでその仕返しをするハナシになっている。
  
赤塚先生は忠臣蔵を丁寧にやろうというポリシーでもおありだったのだろうか。
+
「おそ松くん」というギャグマンガでキャラだけ借りてそのまま忠臣蔵をしたのでは意味がないと思ったのであろう、赤塚先生は「忠臣蔵物語」からどこをギャグにふくらませたらおもしろそうかと吟味した末に、結果「雪」「用心棒」「からくり屋敷」「替え玉」「仇討ちに興味がないと思われたキャラの豹変」などの要素を多いにふくらませて大胆にハナシを組み替えた。
 
 
…て、最後全然アニメのハナシじゃなくなってますが(#^o^#)。
 
  
  
ちなみに個人的な、この「おそ松くん(バブル期版)」への感想なのだが、秋元康・作詞の主題曲はどうかんがえてもクレージーキャッツ的なテイストなのに、ひじょうにリズム感の悪いとぎれとぎれの乗りの悪いものに仕上がってるのがいまだにじれったい。
+
じつは後年、「レッツラ・ゴン」においても「忠臣蔵(ルビ:レッツラ・ゴン)」というエピソードがあるが、あれほど過激でシュールな「レッツラゴン」なのに、こっちはゴンの親父が戦友(戦争行ってたんだね)にたかりに行くと侮辱されて帰ってくるのでゴンが友達とその戦友の屋敷に討ち入りに行くという、特別なひねりのない作品だった。

2015年2月7日 (土) 14:43時点における最新版

作品概要
制作会社 フジテレビ
公開年度 1988年
内蔵助役 チビ太
評価 2ツ星


ふつうに楽しい、たいへん愉快な作品。

作品背景を元禄時代に置き換えて忠臣蔵をやっている。


アニメはけっこうクオリティが高いと思うし、脚本も実際の忠臣蔵物語のディティールを極力なぞろうと努力している。

前半は大きな脱線もなく、たいへん優等生な出来映え。

吉良上野介…イヤミ。浅野内匠頭…ハタ坊。大石内蔵助…チビ太。というキャスティングも楽しんでる感じがある。

見所は後半の討ち入り

ギャグのオンパレードで、アクションも楽しい。

最終的に炭小屋で発見された、女装した吉良イヤミ介の本人確認は難航するが幽霊の浅野ハタ坊に面通しして無事にイヤミは十字架に貼り付けになる。シェーッ!


ちなみに前から思っているのだが、このアニメ「おそ松くん(バブル期版)」の、秋元康・作詞の主題歌。これって歌詞を見ると、どうかんがえてもクレージーキャッツ的なテイストなのに、ひじょうにリズム感の悪いとぎれとぎれのノリの悪い曲を当てられてて、いまだにじれったい。


さて、じつは原作にも「江戸工城の忠臣蔵だ(おそ松くん全集)」(1974)というのがある。

アニメと違って、六つ子のお父さんがイヤミの謀略でお城をクビになったので、みんなでその仕返しをするハナシになっている。

「おそ松くん」というギャグマンガでキャラだけ借りてそのまま忠臣蔵をしたのでは意味がないと思ったのであろう、赤塚先生は「忠臣蔵物語」からどこをギャグにふくらませたらおもしろそうかと吟味した末に、結果「雪」「用心棒」「からくり屋敷」「替え玉」「仇討ちに興味がないと思われたキャラの豹変」などの要素を多いにふくらませて大胆にハナシを組み替えた。


じつは後年、「レッツラ・ゴン」においても「忠臣蔵(ルビ:レッツラ・ゴン)」というエピソードがあるが、あれほど過激でシュールな「レッツラゴン」なのに、こっちはゴンの親父が戦友(戦争行ってたんだね)にたかりに行くと侮辱されて帰ってくるのでゴンが友達とその戦友の屋敷に討ち入りに行くという、特別なひねりのない作品だった。