サラリーマン忠臣蔵’60/続サラリーマン忠臣蔵’61

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2009年5月27日 (水) 23:03時点におけるKusuo (トーク | 投稿記録)による版

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作品概要
制作会社 東宝
公開年度 1960-61年
内蔵助役 森繁久彌
評価 4ツ星

サラリーマン社会に設定を置き換えた現代版の忠臣蔵。


あらすじ:赤穂産業の若社長・浅野がメインバンクの吉良頭取の侮辱に我慢しかねて、大切なイベント中に暴力を振るってしまう。接待役を降ろされた浅野社長は失意の中自動車事故で死亡。後釜・新社長の任に就いたのは誰あろう吉良頭取。

浅野社長を慕っていた社員達は大石重役をはじめ何人かの社員達が辞表を提出し、吉良への復讐を誓う…。


ベースは史実ではなく、歌舞伎の仮名手本忠臣蔵のほう。

当時人気の社長シリーズと忠臣蔵をうまく混ぜている。


モリシゲを取り巻く重役が加東大介以外大部屋俳優さんなのだが、ここのキャスティングはがんばってほしかったな〜。忠臣蔵のセオリーで行けば、必ずしも内蔵助の参謀って有名な役者とは限らないが、社長シリースのセオリーでいうと森繁の周囲がいつもレギュラーの名脇役で固めてるので、見かけに少々違和感がある。

「仮名手本」を下敷きにしてるので、ふつうの忠臣蔵ドラマでは見かけない「桃井」のサイドストーリーがある。

若い桃井社長(三船敏郎)のつっぱしりを助ける側近の角川(志村喬〜加古川本蔵がモデル〜)が奔走して吉良(東野英治郎)のイジメを止める下りがなにげに現代のサラリーマン社会っぽくうまく脚色できてて好き。

吉良の東野英二郎や伴内の山茶花究がうまいんだなー。現代においては忠誠心もさることながら「ねまわし」が必須になってることを欠かさないことで現代劇としてのリアリティを演出している。

黒澤映画常連の三船と志村のツーショットを喜劇映画でおがめるというオマケは贅沢千万。


昭和64年にテレ朝で「新春ドラマスペシャル サラリーマン忠臣蔵〜華麗なる復讐〜」っていうドラマが放送され、まったく別物だそうで07.3月にCSテレビ朝日チャンネルで放送されたそうです。