九段目

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2015年1月23日 (金) 05:56時点におけるKusuo (トーク | 投稿記録)による版

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九段目【くだんめ】…(落語)

昔はキセルでたばこを飲んだので刻みたばこ。タバコ屋で葉を刻んで売った。自分で刻んだ人もある・・・


年忘れに芝居ごっこをやろうと相談がまとまった町内で、九段目の加古川本蔵役に届いたかつらは五段目の与市兵衛のものだった。

役を当てられてた和泉屋の大将が怒って降りてしまったので、きゅうきょ隣町でもみ療治をやってる太田良庵という先生が総髪(ちょんまげの剃ってる部分に毛が生えている)だから、肩に垂れてる髪の毛を上に持ち上げて結ってもらって代役を引き受けてもらおうと相談がまとまる。


本番になって良庵先生、芝居経験のない心細い演技を続けて舞台はシッチャカメッチャカになる。力弥が何にもしてないのに勝手に脇腹を血だらけにしちゃって

良「幸いこれなる煙草入れ。タバコ五匁ほど傷口へ。は〜しみるわしみるわ」

客「ヘンな九段目だなあ。よーよー太田先生。血止めのタバコは細っかいねえ。」

良「いやあ。手前切りで」

おわり・・・


さらっと終わられ、あっけにとられるほどサゲがぜんぜんわからない。もみ療治といえばあんま、あんまと言えば昔は目が不自由という相場だった前提が頭に入ってないといけない。

実は良庵先生の視力について触れる部分も何ヶ所かあって、これが伏線になっている。

その太田先生が自分でたばこを刻んでると弥次に呼応するのがオチになっている。


懐中から出すのは本当は師直邸の絵図だが、自分の傷のくすり(タバコ)を出しちゃうというのが面白いところなんでしょうか。


この噺も振付の人が内容を説明するシーンで、セリフを覚えるシーンなどで九段目のさわりをつらつら再現する。

なじみがないと、そこが退屈になりそう。

上演の機会は少なそうだが、今後コレをやるときは背景に九段目の様子を映写したらいいのかなと思いました。


・・・あ〜でも、肝心なのはサゲの難解さかなあ。