「元禄忠臣蔵 前篇・後篇」の版間の差分

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(相違点なし)

2008年9月1日 (月) 17:34時点における版

作品概要
制作会社 松竹
公開年度 1941年
内蔵助役 河原崎長十郎
評価 ★★

情報局国民映画参加作品。真珠湾攻撃の1週間前に封切りされている。

原作は歌舞伎「元禄忠臣蔵」1934。

松の廊下がオープンセット(に見える)だったりと、セットが意外に豪華。

カメラワークや構図、演出も「へー」と思うところあり。

おなじみのシチュエーションを描きながらほかで見られない場面表現が見られたり斬新。

品もあって、きっと頭がいい監督が撮ったんだろうなあとも思っていたら、巨匠溝口健二のブレイク前(ですか?)の作品だった。

前半は強弱があるのだが後半画面の動きが無くなる。討ち入り(のシーンはこの映画には無い)後はお預けになってる細川家の屋敷が舞台で、礒貝十郎左衛門のフィアンセ(高峰三枝子が美少女)が男装してまで彼に逢いにくるという、原作(歌舞伎)の「大石最後の一日」の映像化なのだが、歌舞伎はオーバーアクションなだけに抑揚があるが、映画はかなり押さえ気味の演技で淡々としており、相当トシをとってからでないとこの味わいはいささか退屈であります。

「仇討ち」という殺伐としたストーリーをロマンスで締めくくるという、つやっぽい展開自体は非常に品があってよろしい。

元禄ヘアスタイルがリアル。