「忍びの忠臣蔵」の版間の差分

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この作品は1968年に日テレで放送のあった「お庭番 元禄十五年」という、黒沢明と共同脚本で有名な菊島隆三原作のドラマを、当時と同じ監督・工藤栄一がリメイクしたものだそうで、こうなると、原作ドラマのほうをひじょうに見たくなるのであります。
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この作品は1968年に日テレで放送のあった「お庭番 元禄十五年」という、菊島隆三(<黒沢明と共同脚本で有名)原作のドラマを、当時と同じ監督・工藤栄一がリメイクしたものだそうで、こうなると、原作ドラマのほうをひじょうに見たくなるのであります。

2011年11月14日 (月) 14:39時点における版

作品概要
制作会社 フジテレビ
公開年度 1981年
内蔵助役 岩井半四郎
評価 2ツ星


忍者の視点から見た忠臣蔵。

荒木十郎右衛門の放った忍者をショーケン(萩原健一)が演じる。

途中で任務がイヤになっちゃって、大石内蔵助に肩入れし、ラストは色部又四郎の放った忍者との一騎打ち。

忍者の目を通して見ても事件事態はおなじみの展開。


70年代後半から80年代のショーケンはナニが気にくわないのか、いっつも暗い顔をしてダミ声で演技を続け、重かったが、そんなショーケンが忍者姿になって活躍してるのが新鮮。

このショーケンを眺め続ける以外にこれといった魅力が無い。

彼に惚れてしまう旅籠の娘が事件に巻き込まれて死んでしまうとか、チョイチョイ出てくる「おれたちには墓場は無い」と言うセリフとか、忍びの宿命=無常観を強調したいのかしたくないのか、ショーケンがかかえる重みがどうもこっちに伝わってこないのだ。

これは、工藤監督がお茶の間向きにバラエティ色を増やしたからかな?と思った。ショーケンが手裏剣を投げたり、水に潜ったりすることを始め、とぼけた女房の吉田日出子とか、うれしいサービスなのだが…いや、そういう具体的なシーンが問題ではなく全体のムードにゆるいブレを感じる。

これは70年代の必殺シリーズのハードボイルド路線を80年代以降、グッとバラエティな感じにした同監督のノウハウなのかもしれない。あたかもこういう"徹底しない"テイストこそが80年代向きなのだ、というような。


この作品は1968年に日テレで放送のあった「お庭番 元禄十五年」という、菊島隆三(<黒沢明と共同脚本で有名)原作のドラマを、当時と同じ監督・工藤栄一がリメイクしたものだそうで、こうなると、原作ドラマのほうをひじょうに見たくなるのであります。