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忠臣蔵(大映)

2,275 バイト追加, 2010年3月13日 (土) 22:14
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前半はなんだか展開を急いでる感じがして、ちょっと登場人物に共感できない。反面、ストイックで無駄のないスタイリッシュな進み方が気持ちよい感じも、する。だがそのスピードにスター市川雷蔵も巻き込まれてしまうので、せっかくの大映映画だがゆっくり雷蔵を楽しむことはできない。そもそも彼の浅野内匠頭はシンが強そうなので、とことん「かわいそう」には見えないのであります。切腹のときも無刀無言で面会が許されてるはずの[[片岡源五右衛門]]とあっさり会話してるしw。
 
後半は急に落ち着いた、丁寧なドラマ構成になっている。鶴田浩二の[[岡野金右衛門]]が露出度が多く、京マチ子の間者のシークエンスが多いのが特徴。このあたりのめりはりが映画を退屈させない。
 
付け加えますと、急いだ前半とたっぷりした後半の隙間に、比較的愉快な[[赤埴源蔵]](カツシン)や[[勝田新左衛門]]のお父さん(志村喬)のエピソードが挟まれており、この強弱もイイ。いよいよ内蔵助が東へ下る?てときにポーンと入ってくるんで気分がリフレッシュいたします。
あと、「大石東下り」の[[垣見五郎兵衛]]役の中村鴈治郎がいい。この人、黒澤の「どん底」もそうなんだけど、顔がちょっと恐いわりにどこかカワイイのです。
 
以上をふまえると、東映や東宝に比べて本作品は、講談、浪曲色が濃い。
 
この映画でもっとも特徴的なのは、全編にわたって要所要所で[[多門伝八郎]]が月光仮面(鞍馬天狗?)のように奔走してかなり浪士側をバックアップしてくれる部分。

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