「忠臣蔵1/47」の版間の差分

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この"熱くない"(というか“強弱にかける”)テンションってもしかしたら、時代劇を平成風な演出にしようという試みにも見受けられなくもない。「吉良に謝りに行こう」とか「今風」だったし。なんかそれもなー。パーッとふくらんでない気がする…。
 
この"熱くない"(というか“強弱にかける”)テンションってもしかしたら、時代劇を平成風な演出にしようという試みにも見受けられなくもない。「吉良に謝りに行こう」とか「今風」だったし。なんかそれもなー。パーッとふくらんでない気がする…。
  
最後の最後に魅力的なカットがあったし、泉岳寺の土産物屋の若女将さんとこの作品の話題になったが彼女は「キムタクがタクアン食べてましたネ」と言ってた。そうやってポツリポツリ印象に残るシーンがあるんだけど…。
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最後の最後に魅力的なカットがあったし、泉岳寺の土産物屋の若女将さんとこの作品の話題になったとき彼女は「キムタクがタクアン食べてましたネ」と言ってた。そうやってポツリポツリ印象に残るシーンがあるんだけど…。
  
 
コレたぶんなんですが、三国志や新撰組にくらべて「萌えキャラ」がいないんで、なんとか忠臣蔵の無骨なキャラをおすましなイケメンに仕立てようとしたんじゃないのかな。それならそれで徹底してほしかったが…
 
コレたぶんなんですが、三国志や新撰組にくらべて「萌えキャラ」がいないんで、なんとか忠臣蔵の無骨なキャラをおすましなイケメンに仕立てようとしたんじゃないのかな。それならそれで徹底してほしかったが…

2009年4月29日 (水) 17:32時点における版

作品概要
制作会社 フジテレビ
公開年度 2001年
内蔵助役 佐藤浩市
評価 2ツ星
役者絵:木村拓哉

主役は木村拓哉の堀部安兵衛

悪い意味で優等生的な作品。

「これまでにない忠臣蔵」を目指すのも結構だし、おはなしはこざっぱりまとめてあるし、ところどころ斬新だし、スタッフやキャストは無難に仕事をこなして入るんだけど、トータルでは「こだわり」の無さだけを感じてしまう。独特の気合いは伝わってくるのだが、全編が「のっぺり」している。

「あ、どうぞどうぞ」と、行儀のいいスタッフがお互いを譲り合って大胆な仕事を避けて、無事故に終わったが、そのかわり思い出が無い遠足ってかんじ。

四十七士ってユニットは、かっこいいのもいれば無骨もいればバカもお笑いもいろいろいるわけでしょう?そういう強弱がぜんぜん無いんですよ。「まったいら」なの。 アソビが徹底的に無い。

役者をそろえておきながらよくあれだけ極彩色豊かな「忠臣蔵」をこんだけ油を抜いて仕上げられたなと思う。

そもそも「安兵衛」の物語と言えばもう底抜けに明るく、この江戸っ子の人気者は破天荒でユニークなはずなのに、本編ではまるっきりツツマシヤか。キムタクって人はある意味安兵衛像に近いと思う。やるときはやるけど愛嬌のある人気者だ。たとえば糊屋のばあさんに研ナオコかなんかを当てて「おぃばばぁ!ちょ待ぁてよ!」ってやったらもう、安兵衛のイメージぴったりなのに、終始すましてばかり。クールに決めようとしたのが裏目に出てる。それなら風流人の大高源五をやらせたほうが良かったのでわ??

キムタクの奮闘があさってを向いているから、忠臣蔵エピソードのおいしいところを全部安兵衛にやらせる構成は、やり方によってはすごくバカバカしくなっておもしろくもなるだろうに、これもうまくいってない。

この"熱くない"(というか“強弱にかける”)テンションってもしかしたら、時代劇を平成風な演出にしようという試みにも見受けられなくもない。「吉良に謝りに行こう」とか「今風」だったし。なんかそれもなー。パーッとふくらんでない気がする…。

最後の最後に魅力的なカットがあったし、泉岳寺の土産物屋の若女将さんとこの作品の話題になったとき彼女は「キムタクがタクアン食べてましたネ」と言ってた。そうやってポツリポツリ印象に残るシーンがあるんだけど…。

コレたぶんなんですが、三国志や新撰組にくらべて「萌えキャラ」がいないんで、なんとか忠臣蔵の無骨なキャラをおすましなイケメンに仕立てようとしたんじゃないのかな。それならそれで徹底してほしかったが…

見かけがいいからせっかく体を許したけど遠慮があってかかなりふつうのセックスだった、というようなシラケ方に似ている。もっと愛してほしかった。

最初、星一個だったんだけど、何度か見てると、すごくマジメにやろうという姿勢が見え隠れいたしまして、どっか憎めないので星二つ。

忠臣蔵1/47 完全版 [DVD]

木村拓哉 出演, 佐藤浩市 出演