忠臣蔵 地の巻/天の巻

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2009年3月5日 (木) 15:04時点におけるKusuo (トーク | 投稿記録)による版

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作品概要
制作会社 日活
公開年度 1938年
内蔵助役 阪東妻三郎
評価 3ツ星

30歳代の知恵蔵は台詞が明瞭(早口だけど)。

かなりスタンダード。衣装のデザイン(柄など)が知る中では最もPOP。

(古いスチルとか見ると、昔の作品になるに従って衣装のデザインが凝ってる)

エピソードtoエピソードというテンポで、サクサク話が進む。あんまりサクサクしてるので吉良が浅野をいじめようと思うきっかけが浅薄で、進物が気に入らなかったわりにはイジメの度合いが徹底的で、そこまでするか?これじゃあ吉良さん少し頭がおかしいだろ!?というぐらい悪人になってる。また、吉良をやってる役者の山本嘉一(セリフに句読点が多い)という人が知る限りでもっとも憎々しげなお顔立ちなのでステロタイプここに極まれり。

古い作品なので音声の悪さと侍言葉が相まって、初めてみた時はなにをしゃべってるのかよくわかんなかった。何十本も忠臣蔵見て各エピソードが頭に入ってから見直したら、この作品が実はひじょうに丁寧でよくできていて、バンツマのキャスティングに象徴されるように全体がスマートでコンパクトだということがわかったが、ビギナーにはセリフの聞き取りが難儀かもしれません。

大評定のシーンで、すげえ悪役な声が会場に響いてるんで大野九郎兵衛が進行役やってるのかと思ったらバンツマ演じる内蔵助の声だった(笑)。


全体の尺に比べて「大石東下り」がたっぷりしている。内匠頭と二役の知恵蔵演じる立花左近と内蔵助との面会を目玉にしてるのもあるが、BGMの長唄「勧進帳」の歌詞をすっかり聴かせるためにわざわざタメてるのが印象的。