「忠魂義烈 実録忠臣蔵」の版間の差分

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さて、すごく特徴的なバック・グラウンドがございます。
 
さて、すごく特徴的なバック・グラウンドがございます。
  
この映画、当時としては破格の制作費で「未曾有の超大作」だったらしいんですが、編集中にマキノ省三監督の自宅から昭和3年3月6日午後6時15分に出火したとかで'''フィルムの大部分を消失'''させちゃったんですって。残存ネガを編集して公開されたらしいんですな。火事を出すなよ〜!
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この映画、当時としては破格の制作費で「未曾有の超大作」だったらしいんですが、編集中にマキノ省三監督の自宅から昭和3年3月6日午後6時15分に出火したとかで'''フィルムの大部分を消失'''させちゃったそうです。結局残存ネガを編集して公開されたらしいんですな。火事を出すなよ〜!
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監督は内蔵助役の伊井蓉峰という人ともめてたらしいが、この役者さん当時にしては珍しく自家用車も持ってた成功者だったらしいんですが、とにかく監督の言うことを聞かなかったそうで、周囲に比べるとものすごいオーバーアクションで違和感丸出し。監督は頭を抱え当時の新聞には「神経衰弱」とも言われた。
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もしかしたら監督は編集中に「これじゃまとまらねえや!」とブチ切れて、わざとフィルムを燃やしたのかも、と息子・マキノ雅弘は考えているようです。(「あゝ、にっぽん活動大写真」)
  
内蔵助役の伊井蓉峰という人ともめてたらしいが、この役者、周囲に比べるとものすごいオーバーアクションで、当時にしては珍しく自家用車も持ってた成功者だったらしいんですが、とにかく監督の言うことを聞かなかったそうで、もしかしたら監督は編集中に「これじゃまとまらねえや!」とブチ切れてわざと燃やしたと考える人もいるようです。
 
  
 
今回見たものは、追加撮影されたマキノ雅弘監督の「間者」という映画(同キャストで追加撮影された作品)をところどころ挿入してつないでるもの。
 
今回見たものは、追加撮影されたマキノ雅弘監督の「間者」という映画(同キャストで追加撮影された作品)をところどころ挿入してつないでるもの。

2009年12月20日 (日) 15:27時点における版

作品概要
制作会社 マキノプロ
公開年度 1928年
内蔵助役 伊井蓉峰
評価 3ツ星


満州事変のちょい前のサイレント映画なんですけど、とにかくいま見るとかわいらしいし、わかりやすいし、ナニもかも好印象。

ほかの作品では無い演出も多い。

人工ライトより太陽光の方がいいのか、ロケが意外に多いのがまた画面をのびのびさせている。大石東下りも屋外だし、討ち入りも真っ昼間の外で撮ったりしてるご愛敬もある。

遊里の庭で大勢の芸者衆がワーッと集まってくるんでナニが始まるんだろうと思ったらみんな芝生の上にゴロゴロ寝っ転がり始めた。「はてな」と思って見ていると人文字で「うきさま」というカタチを作っていた。このシーン、前後とまったく関連が無く、ただただかわいい(笑)。

忠臣蔵映画はいろいろ見たけど、本当の雪のところで討ち入りを撮影してるのはこの映画くらい。(そうかと思うと雪に見立てた白い布の上を走ってたりもするが)

あまりにも吉良が見つからないんでいったんみんなで差し違えて自害するふりをするというけったいな作戦も出て参ります。


さて、すごく特徴的なバック・グラウンドがございます。

この映画、当時としては破格の制作費で「未曾有の超大作」だったらしいんですが、編集中にマキノ省三監督の自宅から昭和3年3月6日午後6時15分に出火したとかでフィルムの大部分を消失させちゃったそうです。結局残存ネガを編集して公開されたらしいんですな。火事を出すなよ〜!

監督は内蔵助役の伊井蓉峰という人ともめてたらしいが、この役者さん当時にしては珍しく自家用車も持ってた成功者だったらしいんですが、とにかく監督の言うことを聞かなかったそうで、周囲に比べるとものすごいオーバーアクションで違和感丸出し。監督は頭を抱え当時の新聞には「神経衰弱」とも言われた。

もしかしたら監督は編集中に「これじゃまとまらねえや!」とブチ切れて、わざとフィルムを燃やしたのかも、と息子・マキノ雅弘は考えているようです。(「あゝ、にっぽん活動大写真」)


今回見たものは、追加撮影されたマキノ雅弘監督の「間者」という映画(同キャストで追加撮影された作品)をところどころ挿入してつないでるもの。

この映画のスチルを集めた本を見るといろんなおもしろそうなシーンがあるのに、それらが全部無くて、いかにも残念。…大石邸のシークエンスいろいろ<女中が子供とヘン顔対決してる、とか頭からそば粉だらけでなにやらコミカルそうなくすや久兵衛。吉良邸に侍女として侵入したが捕まって縛られる速水藤左衛門の娘千賀。見たかったな〜。動いてるところ。


DVDが2種類出ていますが、安い方は高い方より画像が暗く痛みが激しく、さらにズタズタにカットされてて47分も短く、活弁も音楽もなにもない無音ですが、ところどころ裏焼きだったり、タイトルロールのデザインが違ってたり、ちょいちょい興味深い愛嬌のある一本。