笠原長太郎

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笠原長太郎【かさはら ちょうたろう】…吉良の祐筆。


なかなか天然で、ある夏、上野介が「長太郎、あおいでくれ」とたのむとしばらくして風が来なくなる。自分をあおいじゃってる。「なんで予を煽がん??」「暑いんだもん」…で、クビ。

とはいえ、別にバカなのではなく、クビになってるときに世話になってたおじさんの店の小僧を外を歩いてるときに通りかかった「岩城桝屋」の看板の誤字を指摘。たまたまソレを書いた本人(上杉家で祐筆やってる宮崎さん)が聞いててナニが間違ってるか聞くと論語の文句を引用して「いき」は「域」と書くべきと一席ぶって感心され、この宮崎さんの口利きで帰参したという逸話がある。


懇意にしてる網船の船頭と海に出たときに新しい位牌が流れ寄ってきて、拾ってみると前年、断絶になった浅野家の家来のものらしい。「気の毒千万。これが地が変われば他人事ではない」と心から同情した。

討ち入りの日、さてこそ斯くあらんとおもったが、善悪はともかく主君は守ろう、普段のご恩に報いようと、半弓がぴゅーぴゅーとんでくるのを避けるために台所のへっついを踏み台にして屋根伝いに御殿の台所の引き窓から降りてきたところで村松三太夫とバッタリ!

渡り合った際、村松の腕を斬るが自分は肩先を切りつけられ、倒れる。村松はそのまま放っていこうとするから「とどめを刺してくれ」。村「傷は急所を避けている。療治いたせ」。長「ご主君最後をなされるを聞いて、おめおめと長らえておられようか」。村松はあっぱれと思い、お互い自己紹介し合い「いずれ泉下で会いましょう」とトドメを刺した。

村松は討ち入りのあと預けられた水野家で「遺物(かたみ)の傷」を治療せず、お仕置きのその日まで大切にした。


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