「紅梅」の版間の差分

2010年5月4日 (火) 14:31時点における版

役者絵：白川由美

紅梅【こうばい】…千坂兵部のはなった女間者。

瑤泉院の屋敷の部屋方。赤坂新町の八百屋の娘。

お梅という名前で上杉家にゆかりのある赤坂一ツ木の浪人の娘ということもあるが、いずれにせよプラムな名である。

討ち入りの夜、大石内蔵助が瑤泉院にいとまごいに来た際、彼女がいたので本心を告げられなかった。内蔵助が置いていった書類を盗もうと戸田局の寝間に侵入して捕まる。

映画やドラマでは自己紹介しないで舌を噛み切って死んだりするが、歌舞伎の「二十四時（じゅうにとき）忠臣蔵」では内蔵助の「討ち入りはしないで町人になる」というウソを鵜呑みにし、それを報告書にまとめて清水一学に渡すという珍しいパターンもある。

また「元禄忠臣蔵」では普通の、討ち入りに期待する浪士ファンの女中として登場している。

楓（かえで）という名前の講談もある（本名はお新）。ちよという名前の時も(浪曲)。

『南部坂雪の別れ』