義士外伝 忠僕直助

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作品概要
制作会社 日活
公開年度 1939年
内蔵助役 ---
評価 2ツ星


講談などでおなじみの「忠僕直助」の映画版。

主役の直助を、石田純一の最初の奥さん、女優・松原千明のおとうさん=原健策が演じております。

忠臣蔵ファンにおかれましては、「赤穂浪士 天の巻・地の巻」「忠臣蔵 桜花の巻 菊花の巻」の片岡源五右衛門でおなじみの俳優さんです。


松乃廊下からさかのぼること数年前、大野九郎兵衛からカタナをバカにされた岡嶋八十右衛門の下僕・直助が奮闘し、大阪の刀工に弟子入りして主人のために立派なカタナをこしらえるハナシ。


講談を聴いてて頭に浮かぶ情景がそのままたがわず、イメージを裏切ることなしに映像化されている。こっちが思い浮かべたものが正しかったのか、答え合わせみたいで楽しいです。

ただ、あんまりイメージどおりだと、今度は「じゃ、わざわざ映像化しなくても」と飽きそうになる。

ここに、映画的にお嬢様を加えてアクセントにしている。

映画の「赤垣源蔵 討ち入り前夜」とか「酔いどれ二刀流」「刃傷未遂」とか、ともかく、原作にないおねえちゃんを足すのが物語をふくらませる常套手段なんでしょうが、言い方を変えると義士伝の講話には徹底的にに女子が足りないと言うことなんでしょうな。(じゃなくって、講談の義士伝に女子が要らないのだな。逆に映画には女子が必要という。)

なんのコネもない直助が、突然大阪の刀鍛冶のところに行って弟子入り志願を断られ、徹夜で雨に打たれて門前でぶっ倒れたところを一番弟子が放り出そうとするのを、鍛冶の師匠のお嬢様が同情し、かばって救ってくれる。

ジャームス・キャメロンの映画「アバター」を一瞬思いだしてしまいました。


刀鍛冶の師匠に、この頃の映画に変幻自在にいろんな役で登場する、志村喬。


ラストは映画的に、作ったカタナでチャンバラをするが、これじゃ新品が台無しですな。

ともあれうまくこざっぱりまとまっていて好感度の高い、清潔感のある作品。史実と関係ない作品なので、講談ファン向け?