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血槍無双

31 バイト追加, 2010年1月18日 (月) 04:03
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[[画像:Jyuheiji.jpg|thumb|役者絵:大川橋蔵]]
【ちやり むそう】
講談や浪曲でおなじみの[[俵星玄蕃]]と[[杉野十平次]](片岡千恵蔵と大川橋蔵)の友情物語を、東映映画でおなじみの(&黒澤映画で「生きる」「七人の侍」<small>ほか</small>で共同脚本)脚本家、小国英雄が映画的にどう膨らますかが見ものの作品。もとのおはなしは「キャラ図鑑」の[[俵星玄蕃]]の項目をみていただくとわかります。
 
さて、小国先生、まず俵星玄蕃に妹をこしらえた。それから内弟子は排除した。そして一番大きい特徴は、夜鳴きそば屋に身をやつしている杉野十平次を'''腕っ節の悪い、足手まといの浪士'''に仕立て上げた。これが俵星玄蕃と十平次の友情を描くのに重要な要素になってる。考えてみると、あれだけいろんなキャラがいるのに、四十七士ってやつはわざとらしく手だればっかりなんですよね。たしかに足手まといっていうキャラがいてもいいと思います。
そして映画の尺にするためにもう一味。それが[[お蘭]]であります。講談では[[倉橋伝助]]の話で描かれる、吉良邸出入りのエロねえさんお蘭のエピソードが加えられ、玄蕃の妹とせっかく仲良くしてる十平次に横恋慕。ちょっとしたアクセントになってます。
 
基本的にコミカルで楽しい娯楽時代劇。弱かった十平次が討ち入りのときには「タタミ返しの術」をマスターしてて「先生!出来た!!」と天井を仰ぎながら叫び、タタミを槍で突いてはひっくり返しながら敵と戦ってよく働くのであった。めでたし、めでたし。
しっかしつくづく忠臣蔵って、少年ジャンプが隆盛を極めていたときのキーワード「友情」「努力」「勝利」を網羅してるよなあ。
 
※教わったタタミ返しで活躍する十平次の物語は平成元年、堤大二郎を主役に向かえて「女と男の忠臣蔵討ち入りそば屋の一番手柄、無辺流畳返し!!」というテレ朝のドラマが踏襲しておるようですが、他にもありそうですね。
[[Category:くすおの忠臣蔵作品評|1959]]