「12時間超ワイドドラマ 大忠臣蔵」の版間の差分

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いろいろあるけどオリジナリティあふれる、昭和最後のテレビ版忠臣蔵。
 
いろいろあるけどオリジナリティあふれる、昭和最後のテレビ版忠臣蔵。
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[[Category:くすおの忠臣蔵作品評|1989]]

2008年9月4日 (木) 16:46時点における版

作品概要
制作会社 テレ東
公開年度 1989年
内蔵助役 松本幸四郎
評価 ★★

ところどころ入る城達也のナレーションがウソもホントも説得力たっぷりに語ってくれる。

森村誠一の原作がそうなのか、いろいろ目新しい。

たとえばしょっぱなの日食エピソード、それから赤穂義士の火消しエピソード。討ち入り前は幸四郎内蔵助が京都の遊興をしみじみ「楽しかった…」と大野九郎兵衛(藤田まこと)に語るシーン。討ち入りはほかの作品には無い義士たちによる「ののしり誘導作戦」と、さまざまなオリジナリティで12時間をおもしろくしようと工夫をしている。

ただ、なんというか、華が無いと言うか、後年の同局の12時間ドラマの忠臣蔵に比べると、なんだか物置を覗いてるような薄暗い気分というか、色で表現すると「群青色」な作品。

ドラマはそこそこリズミカルなところもあって、人気番組に恵まれる夜明け前の12チャンネルにしては「開局25周年」ということでがんばってるかんじがするのだが…。

メインキャストが近藤正臣の内匠頭をはじめ、りくの岩下志麻やあぐりの松坂慶子など、むりから有名人を配してるかんじでイメージも年齢も合ってない。ついでに言うと「ええ!?」と思うくらい立花理沙(当時のアイドル)の演技が破綻している。

四十七士もパッとしないんだよなあ。あらかた名脇役系の人達で構成され、ルーキーが石原良純で、コメディリリーフが松本竜介というのも…ん〜、とにかくキャスティングがもうひとつ

一方「歌舞伎座百年記念作品」ということでもある作品なので、いい役には歌舞伎役者が配されている。

それでも主役の幸四郎を中心にドラマが奇麗に回転してないかんじがある。内蔵助の影が薄いのかなあ。

吉良(芦田紳介)は高家筆頭肝煎の面目を守り、最終的に切腹する。

いろいろあるけどオリジナリティあふれる、昭和最後のテレビ版忠臣蔵。