「OL忠臣蔵」の版間の差分

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コミカルな部分が多いが喜劇というほどではなく、かといってシリアスな映画でもない。「ニッポン無責任時代」より笑えないし「忠臣蔵」ほど興奮しない。
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コミカルな部分が多いが喜劇というほどではなく、かといってシリアスな映画でもない。
  
会社のこととかよく調べられてお話が書かれているが、ストーリーの組み立てや痛快なテンポで盛り上げるのではなく、なんやかやあったあとでラストに主人公が長台詞を喋るという、なんかこの当時っぽい構成。
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企業買収とか株のこととかよく調べられてお話が書かれているが、ストーリーの組み立てや痛快なテンポで全編楽しませるのではなく、なんやかやあったあとでラストに主人公が長台詞を喋るという、なんかこの当時っぽい構成。
  
会社を乗っ取られる社長役の長門裕之は同年発表の「なにわ忠臣蔵」にも出てる。
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そもそも乗っ取り劇に反旗を翻すわりには、どうして主役の下っ端OL7人がそれほどいまいる会社に執着するのかがよくわからない。生き生き働いて評価されているとか、高給を取って成功しているとかいう場面があるわけでもないし、ありがちな、ドジっぽいけど元気で多少キュートみたいに描かれる面々が、'''とにかくがんばる'''。
  
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脚本家は4人いて、そのうち一人だけ女性なのだが、もしかしたら鑑賞者が共感できるようなOLあるあるを最初は書いたにもかかわらず、いつも「夜逃げや本舗」(<映画おもしろい)で一緒に仕事してる男3人に排除されちゃったんじゃなかろうか?(つか、活かしきれなかった?…邪推御免)
  
お家断絶と企業買収は忠臣蔵に似てるが、本作はそうした共通点には目もくれず、徹底的にオリジナルのお話を貫いた。
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とにもかくにも、'''本編に「忠臣蔵」的要素は一切無く'''、「リベンジ」的な意味合いで「ちゅうしんぐら」というワードをタイトルに単純にくっつけてるだけ。
  
古今の、タイトルに「忠臣蔵」という文字が入ってる作品の中では筆頭にあげていいほど忠臣蔵とはなんの関係もない作品。
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ただ、百歩譲って、買収劇やラストが株主総会…ってところだけ着目すれば、東宝映画の「[[サラリーマン忠臣蔵’60/続サラリーマン忠臣蔵’61|サラリーマン忠臣蔵]]」に似てないこともない。そういえば、タイトルはそっくりだ。「サラリーマン」に対して「OL」だし。…この際どっちでもですがw。
  
  
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会社を乗っ取られる社長役の長門裕之は同年発表の「[[なにわ忠臣蔵]]」にも出てる。
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2021年1月18日 (月) 11:53時点における最新版

M&Aに伴うリストラ騒動に翻弄されるOLが新取締役にリベンジするハナシ。


コミカルな部分が多いが喜劇というほどではなく、かといってシリアスな映画でもない。

企業買収とか株のこととかよく調べられてお話が書かれているが、ストーリーの組み立てや痛快なテンポで全編楽しませるのではなく、なんやかやあったあとでラストに主人公が長台詞を喋るという、なんかこの当時っぽい構成。

そもそも乗っ取り劇に反旗を翻すわりには、どうして主役の下っ端OL7人がそれほどいまいる会社に執着するのかがよくわからない。生き生き働いて評価されているとか、高給を取って成功しているとかいう場面があるわけでもないし、ありがちな、ドジっぽいけど元気で多少キュートみたいに描かれる面々が、とにかくがんばる

脚本家は4人いて、そのうち一人だけ女性なのだが、もしかしたら鑑賞者が共感できるようなOLあるあるを最初は書いたにもかかわらず、いつも「夜逃げや本舗」(<映画おもしろい)で一緒に仕事してる男3人に排除されちゃったんじゃなかろうか?(つか、活かしきれなかった?…邪推御免)

とにもかくにも、本編に「忠臣蔵」的要素は一切無く、「リベンジ」的な意味合いで「ちゅうしんぐら」というワードをタイトルに単純にくっつけてるだけ。

ただ、百歩譲って、買収劇やラストが株主総会…ってところだけ着目すれば、東宝映画の「サラリーマン忠臣蔵」に似てないこともない。そういえば、タイトルはそっくりだ。「サラリーマン」に対して「OL」だし。…この際どっちでもですがw。


会社を乗っ取られる社長役の長門裕之は同年発表の「なにわ忠臣蔵」にも出てる。