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通し狂言 仮名手本忠臣蔵

208 バイト追加, 2017年7月28日 (金) 02:47
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義平の忠義を試すために浪士がいろいろ詰問するが、義平は口を割らない。あたしが見たのはCSで放送された1959年2月歌舞伎座の中村吉右衛門劇団、市川猿之助一座、中村時蔵参加による「忠臣蔵」通し上演。昭和61年、国立劇場開場20周年のときの全段通し。〜以上の録画。近年ではこれらと2009〜2010大阪の新春大歌舞伎。平成28年国立劇場会場50周年記念でしか上演されていない。
前後があってこそ引き立つ段だから、単独じゃ客入りが見込めないんで上演回数が少ないのかと思ってたが、ものの本で加賀山直三氏が「この一段はつまらない。愚作」と一蹴。義平の侠気はかっこいいし、ハッピーエンドだし個人的には大好きだが、たしかに九段目までの貫禄の由良助が、つづら前後があってこそ引き立つ段だから、単独じゃ客入りが見込めないんで上演回数が少ないのかと思ってたが、ものの本で加賀山直三氏が「この一段はつまらない。愚作」と一蹴。義平の侠気はかっこいいし、ハッピーエンドだし個人的には大好きだが、たしかに九段目までの貫禄の由良助が、「みんながそんなに言うなら試してみるかぁ」というコンセプトでつづら(長持ち)の中に潜んで義平にドッキリをしかけるという趣向はなかなか「浮いてる」かも。人を試して結局謝るという、かっこわるいかんじだし。ちなみに国立劇場開場20周年ではつづらから出てこないで後ろの戸を開けて出てきた。
そのほかにも離縁した天河屋夫婦の復縁まで世話をするなど、討ち入り直前にしては手の込んだ「よけいなこと」をしすぎで、たしかに異色作。でも武器調達のキャラを入れようというセンスが素晴らしい。文楽では「天河屋」となっていた。そのほかにも離縁した天河屋夫婦の復縁まで世話をするなど、討ち入り直前にしては手の込んだ「よけいなこと」をしすぎで(おかげで上演時間が長い)、たしかに異色作。 でも武器調達のキャラを入れようというセンスが素晴らしい。文楽では「天河屋」となっていた。
ちなみに、昭和初期の脚本を見ると由良之助ではなく[[不破数右衛門|数右衛門]]が長持ちから飛び出すバーションもあるようで、「最近の型」と紹介している。
== '''大詰焼香の場''' == ちなみにチャンバラのあと殿の墓前のシーンもある。 文楽の場合は吉良邸…おっと、師直の屋敷での討ち入りが無く、十一段目は「花水橋引き揚げの段」であり、そのあとに「光明寺焼香の段」となる。 まずは一番手柄の[[間十次郎]]、二番焼香は勘平のカタミの財布を由良之助から受け取った勘平の義理のお兄さんの[[寺坂吉右衛門|平右衛門]]。
「引き上げの場」「両国橋押し戻しの場」。亡き殿への報告にもバリエーションがあり、平成3年の歌舞伎座では炭小屋の前に殿の位牌の載った経机をしつらえて、その前に生首をもろに置くという演出が披露されております。
一同が菩提寺の光明寺に向かう。その途中両国橋で[[服部市郎右衛門|服部逸郎]]という役人が労をねぎらう。メンバーが花道を引き上げて、しんがりどんじりの[[寺坂吉右衛門|寺岡平右衛門]]がさわやかにかけやを担いで胸はって大いばりで去っていき(特に有名じゃない役者さんがやるときはそういう演出はないが、どちらにしろ彼だけ衣裳がベスト姿で目立つ)、馬にまたがって隊列を見送る服部が「あっぱれ」とエールを送る。ひじょうに後味のいい幕引き。
歌舞伎の寺坂はなんだか無邪気でかわいいから好きであります。
== '''大詰''' ==
'''焼香の場'''
ちなみにチャンバラのあと殿の墓前のシーンもある。「引き上げの場」「両国橋押し戻しの場」。
文楽の場合は吉良邸…おっと、師直の屋敷での討ち入りが無く、十一段目は「花水橋引き揚げの段」であり、そのあとに「光明寺焼香の段」となる。一同が菩提寺の光明寺に向かう。その途中両国橋で[[服部市郎右衛門|服部逸郎]](古くは鳥取一郎)という役人が労をねぎらう。メンバーが花道を引き上げて、しんがりどんじりの[[寺坂吉右衛門|寺岡平右衛門]]がさわやかにかけやを担いで胸はって大いばりで去っていき(特に有名じゃない役者さんがやるときはそういう演出はないが、どちらにしろ彼だけ衣裳がベスト姿で目立つ)、馬にまたがって隊列を見送る服部が「あっぱれ」とエールを送る。ひじょうに後味のいい幕引き。
まずは一番手柄の[[間十次郎]]、二番焼香は勘平のカタミの財布を由良之助から受け取った勘平の義理のお兄さんの[[寺坂吉右衛門|平右衛門]]。歌舞伎の寺坂はなんだか無邪気でかわいいから好きであります。
嘉永二年(1849)中村座が初上演。
亡き殿への報告にもバリエーションがあり、平成3年の歌舞伎座では炭小屋の前に殿の位牌の載った経机をしつらえて、その前に生首をもろに置くという演出が披露されております。

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