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通し狂言 仮名手本忠臣蔵

サイズ変更なし, 2008年11月20日 (木) 03:41
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'''二段目''' 桃井 館の場。お使いに来た大星由良之助の息子[[大石主税|力弥]]を加古川さんちの娘[[小浪]]がむかえて恥じらいの接待。若いカップルの仲良しぶりがここで出てくる(力弥使者)。そして殿様の桃井君が側近の[[加古川本蔵|加古川さん]]に「おれ、あいつヤルから」と高師直をやっちゃうことを告白する(松切り)。平成20年中村座に於いて三十ウン年ぶりに公開された。DVD未収録。
'''三段目''' 刃傷の場。加古川さんが桃井君に内緒で高師直に詫びを入れて仲を取り持つ。高師直はいじめの矛先を 加古川さんが桃井君に内緒で高師直に詫びを入れて仲を取り持つ(進物の場)。高師直はいじめの矛先を[[浅野内匠頭|塩冶判官]]に向ける。松の廊下で喧嘩〜刃傷。DVDの尾上梅幸と尾上松禄のケンカはオーバーアクションであるにも関わらず刃傷までのイライラの高ぶり、持っていきようが見事。に向ける。松の廊下で喧嘩〜刃傷(喧嘩場)。DVDの尾上梅幸と尾上松禄のケンカはオーバーアクションであるにも関わらず刃傷までのイライラの高ぶり、持っていきようが見事。
DVDにも未収録の「裏門合点」「落人」を見ておりません。
'''五段目''' 山崎街道、鉄砲渡しの場。お家の大事にデートで駆けつけられなかった塩冶判官の家来、[[早野勘平]]が[[お軽|カノジョ]]の実家で狩人生活。イノシシと間違えて[[斧定九郎|人]]を誤射する。うたれて死ぬのは強盗の定九郎。
そもそも落語の「中村仲蔵」において初代仲蔵(歌舞伎役者)の苦心の工夫の末生まれた「定九郎像」が見たくて仮名手本忠臣蔵を見たがったのが、忠臣蔵にハマっていくきっかけだった。たしかに不気味でかっこ良かった〜。平成18年の海老蔵の定九郎はゾッとする色気でした。の苦心の工夫の末生まれた「定九郎像」がどんなだろうと興味を持って仮名手本忠臣蔵を見たがったのが、忠臣蔵にハマっていくきっかけだった。たしかに不気味でかっこ良かった〜。平成18年の海老蔵の定九郎はゾッとする色気でした。
ライブで見るとビデオよりいのししが小ぶりに感じてかわいい。ライブで見るといのししが写真やDVDで見るのより小ぶりに感じてかわいい。
'''六段目''' [[早野勘平|勘平は]]誤射した死体からお金を奪って仇討ちの連名に加わるために[[神崎与五郎|友達]]に軍資金を払ってホッとして帰宅。すると[[与市兵衛|舅さん]]の遺体があとから運び込まれる。自分が撃ち殺してしまったのは舅でその死体から泥棒したのかと勘違いして大ショック。切腹する。の遺体があとから運び込まれる。自分が撃ち殺してしまったのは舅でその死体から泥棒したのかと勘違いして大ショック。切腹する。(早野勘平 住家の場)
最初はもう、理不尽すぎて見ちゃいられなかったなあ。おばあちゃんの激怒も勘平のぐしゃぐしゃな気持ちも。
'''八段目''' 道行旅路の嫁入り。二段目に出てきた小浪と[[戸無瀬|お母さん]]が押しかけ女房しに猥談をしながら大星家へ行く道のり。平成20年の中村座で初めて見たが、「原作に忠実」が建前なので女馬士おやまや奴角助が出てこなかった。せっかくキャラ図鑑を加筆しようと思ってたのに。(ま、貴重なバージョンを見せていただいたわけだが)DVD未収録。
'''九段目''' 嫁入りに来たのに、大星家では[[大石りく|おかあさん]]から自分の殿様のケンカを止めちゃった加古川さんの娘と、うちの息子と結婚なんてさせられませんと、けんもほろろに断られる。加古川さん本人が出てきて死を以て詫びを入れる。後半がちょっと長い印象。から自分の殿様のケンカを止めちゃった加古川さんの娘と、うちの息子と結婚なんてさせられませんと、けんもほろろに断られる。加古川さん本人が出てきて死を以て詫びを入れる。後半がちょっと長い印象。(山科閑居の場)
'''十段目''' 討ち入りのための武器調達をした豪商、天川屋義平のはなし。08.10月現在Wikipediaには戦後では1986年に一回上演されただけとありますが、あたしが見たのはCSで放送された1959年2月歌舞伎座の中村吉右衛門劇団、市川猿之助一座、中村時蔵参加による「忠臣蔵」通し上演の録画。Wikiもなかなかアテになりません。
たしかに前後があってこそ引き立つ段なんで、これだけ上演してもお客さんが入らないかもですが、役人(に化けた浪士)の詮議に口を割らない天川屋はかっこいいし、ハッピーエンドだし大好き。武器調達のキャラを入れようというセンスが素晴らしい。DVD未収録。の詮議に口を割らない天川屋はかっこいいし、ハッピーエンドだし大好き。武器調達のキャラを入れようというセンスが素晴らしい。(天川屋見世の場)DVD未収録。
'''十一段目''' 討ち入りの場。この場だけいちいちアレンジが違うそうですな。昭和52年版(DVD)ですごく意外だったのは、史実において吉良邸討ち入りのときにわりと応戦してきて手こずったと言われる[[鈴木松竹|小坊主]]が本作品においてビジュアル化されていることであります。H20平成中村座ではカットされてました。
吉良邸の庭(奥庭 泉水の場)での殺陣は見応えがあり、特に竹森喜多八(武林唯七がモデル)と小林平八(小林平八郎がモデル)の、ダンスのような一騎打ちは目を見張り、DVDで初めて見たときはテレビに向かって拍手しちゃいました。吉良邸の庭(奥庭 泉水の場)での殺陣は見応えがあり、特に竹森喜多八([[武林唯七]]がモデル)と小林平八([[小林平八郎]]がモデル)の、ダンスのような一騎打ちは目を見張り、DVDで初めて見たときはテレビに向かって拍手しちゃいました。
つかみ合いとか雪の投げ合いとかが逆に新鮮。歌舞伎って池とかに落ちた人が這い上がってきた時の演出がかわいい。