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新作落語いろいろ

56 バイト追加, 2010年2月24日 (水) 11:37
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'''忠臣ぐらっ'''…立川志の輔
各エンターテインメントに忠臣蔵はあるのに、実は落語だけ無い。というコンセプトから作ったお話し。たしかに、落語の忠臣蔵ものは天川屋義平を除いては、芝居の各エンターテインメントに忠臣蔵はあるのに、実は落語だけ無い。というコンセプトから作ったお話し。たしかに、落語の忠臣蔵ものは艶笑小咄の天川屋義平を除いては、芝居の[[通し狂言 仮名手本忠臣蔵|仮名手本忠臣蔵]]を扱ったものばかりで、その芝居好きの誰それがどうしたというハナシばかりである。
志の輔師匠が題材にしたのは[[岡野金右衛門]]の絵図面取り。
再三絵図面の奪取を内蔵助から催促され、だんだん討ち入りに後ろ向きな気持ちになってきた金右衛門は自分が絵図面さえ手に入れなければ討ち入りの決行はなくなると考え活動をやめてしまう。しかし彼が酒屋に身をやつした赤穂浪士と知った近所の連中は応援するつもりであの手この手で吉良邸の絵図面を押しつけようとする。再三絵図面の奪取を[[大石内蔵助|内蔵助]]から催促され、だんだん討ち入りに後ろ向きな気持ちになってきた金右衛門は自分が絵図面さえ手に入れなければ討ち入りの決行はなくなると考え活動をやめてしまう。しかし彼が酒屋に身をやつした赤穂浪士と知った近所の連中は応援するつもりであの手この手で吉良邸の絵図面を押しつけようとする。
ドタバタ喜劇の構成が面白く、ビジュアル化してもいいんじゃないかと思うくらい。
立川志らく師匠の「芝居落語」(新作落語)。
師匠が日頃から「ヘンだな」と思っていた、ステレオタイプの忠臣蔵劇を、吉良上野介の視点で描くという、「夜討ちの被害者のおじいさん」のはなし。かなりおもしろかったです。師匠が日頃から「ヘンだな」と思っていた、ステレオタイプの忠臣蔵劇を、[[吉良上野介]]の視点で描くという、「夜討ちの被害者のおじいさん」のはなし。かなりおもしろかったです。
「なんでもヒトに聴かないで自分で調べたらどうなんだ?」と、出来の悪い部下に業を煮やす吉良と「イジメですか!?」と居直る浅野の関係は、実に現代人の心に響く。ばかばかしいけど、どっかで笑えない、身に覚えのあるやりとりになんとなく息苦しくなったりいたします。」と居直る[[浅野内匠頭|浅野]]との関係は、実に現代人の心に響く。ばかばかしいけど、どっかで笑えない、身に覚えのあるやりとりになんとなく息苦しくなったりいたします。忠臣蔵ファンのあたしとしちゃあ、うすうす気づいてるけど見ないようにしていた「不公平」な部分ですしねー。
忠臣蔵ファンのあたしとしちゃあ、うすうす気づいてるけど見ないようにしていた「不公平」な部分ですしねー。いろいろつじつまが合ってて、さすがお芝居もこなしてらっしゃる構成力。ちょっとDVDで持っておきたいと思いました。いろいろつじつまが合ってて、さすがお芝居もこなしてらっしゃる構成力。ちょっとDVDで持っておきたいと思いました。
でも師匠、忠臣蔵を見てて感じてた「歌舞伎でがんじがらめになったストレス」を解消する意味でこのお噺をお作りになったとおっしゃってましたが、出てくるディティールは東映映画で、つまりは「講談」のそれですな。
先祖がギリギリになって討ち入りにいけなかったように、サラリーマンの毛利君も出世や恋をすんでの所でライバルの上杉に奪われている。クリスマスイブのデートの約束も急な上司の命令で行けなくなるが…
世相とあるあるネタのおかげで聴きやすく、プチ・SFなつくりのハート・ウォーミング噺。毛利小平太や忠臣蔵がいまも有名なら「世にも奇妙な物語」がほしがりそうな無いよう。世相とあるあるネタのおかげで聴きやすく、プチ・SFなつくりのハート・ウォーミング噺。毛利小平太や忠臣蔵がいまも有名なら「世にも奇妙な物語」がほしがりそうな内容。