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新作落語いろいろ
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雪の本所松坂町に「エイ!ケイ!オー!!!」の勝ちどきが上がる。
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'''新出意本忠臣蔵(しんでぃほんちゅうしんぐら)'''…桂 九雀
これまで、はめもの(上方落語の特徴で口演にお囃子を盛り込む演出手法)を中国琵琶やマリンバでやってきた九雀師匠が「吹奏楽で忠臣蔵を」と思いたち、以前から交流のあった奈良でご活躍の市民吹奏楽団「セントシンディアンサンブル」さんとコラボした作品。タイトルの「しんでぃほん」は楽団名に入ってるシンディ(<誰のことか不明)からきている。原作:小佐田定雄(演芸作家)。
生演奏のゴージャスさと落語の面白みが加わった変わり種コラボで舞台上は中央の九雀師匠の後ろに吹奏楽50人ほどが揃うというフォーメーション。松之廊下〜討ち入り本懐までを熱演する。
[[浅野内匠頭|「風さそう花よりもなおわれはまた われ泣きぬれてカニとたわむる」]]とか、[[堀部安兵衛|急進派・安さん]]は大評定で「おかしんちゃうかっちゅうねんワレ!いったらんかい怒るでしかし!」と横山のヤスさんになったり、[[赤埴源蔵|赤垣源蔵]]の義姉が「トクリと反省」したり、コネタを随所にちりばめて大筋を進める構成に生演奏がかぶる。
主なセトリは…これもネタバレになるので最初の方だけ紹介すると芥川也寸志の「赤穂浪士のテーマ」から始まり、松之廊下では「迫り来る脅威(大和の風)」(<なんの曲か不詳)、田村邸の別れでは「オーゼの死(ペール・ギュント)」などがかかるが、たとえば赤穂に急ぐ早駕籠には運動会でお馴染みの「クシコス・ポスト」がかかるといった雰囲気から、全体的なやさしいムードはお分かりいただけると思う。
2回ほどのお色直しをその場でこなす師匠は文字通り大熱演で、夜毎遊び呆ける[[大石内蔵助]]をやるときは会場に手ぬぐいをばらまき、最後は演奏者全員が討ち入り装束の羽織を着るなど会場のみんなで楽しく忠臣蔵を楽しめる雰囲気に満ちた、日曜昼下がりに持って来いの出し物でした。
となりのご婦人の息子さんがユーフォニュームをやってるそうで、おおいにご満悦のご様子でした。