忠臣蔵 風の巻・雲の巻
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作品概要 | |
制作会社 | フジテレビ |
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公開年度 | 1991年 |
内蔵助役 | 仲代達矢 |
評価 |
構成と言うか語り口が耳に入りやすく、見ててひじょうに小気味いい「整理された忠臣蔵」。上品で堅実でていねい。
これまでの数年、パロディやスピン・オフ、新解釈などが目立つ中で、真っ正面から取り組んだ出来のいいスタンダード版。笑ってしまうほどの超スタンダード。有名な台詞もほとんど網羅している(てか、じょうずにまとめた寄せ集め?)。
必要な要素だけまとめたら全部でランニングタイムがどれくらいになるかということがわかるお手本にもなる。
こうオーソドックスだと、見ていて先に出てくる定番のキャラやエピソードが楽しみになる。
ビギナーは前年のたけし版とこれを見れば忠臣蔵はだいたいつかめる。
ただ、あえて苦言を呈するならば、もうひとつ面白みに欠ける。全部が首尾よく整ってるが遊びが無い。オカズが無い。人というのは皮肉なことに、まじめで普通より、どっか出来損ないのほうが気に入ったりする。これが、本作品より6年前の里見浩太朗版に人気が集まる理由ではあるまいか。
晩年のハナ肇が出てる(大工の棟梁)のが嬉しい。不思議とクレージーキャッツのメンバーは忠臣蔵と縁が薄い。
音楽の佐藤勝は基本的にファンだが、ここでの仕事がいささか「軽い」。「日本沈没」の時の軽さに似てる。「用心棒」は無理にしても「ゴジラ対メカゴジラ」くらいに張り切ってほしかった。
この当時にしては合成がうまい。