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[[画像:Koudan-bon2.jpg|thumb|ソースは講談本や映画など]]このサイトはイラストレーターで"忠臣蔵文化愛好画家"の[[もりいくすお]]が、ごく個人的に始めた趣味の独悦パラダイス系サイトです。
史実についてはいたって情弱であり言及はホンのついでに触れることはありますが、おもにフィクションを扱っております。
== 忠臣蔵の魅力 ==
目の前が真っ暗になってキレるくらい追い詰められたおぼえがあったり、そういう人を知っていれば、「いじめがあったか」「けんかがあったか」をろくに調べもせずキレたほうを一方的にNGと裁定する「おかみ」や、裁定が済んだあと、どこへなんのリアクションもせず涼しい顔のいじめっ子を不審に思う。
現実的には'''泣き寝入りなアレコレを、胸のすくような討ち入りで痛快に解決'''してくれるから忠臣蔵はいいのである。してくれるから、忠臣蔵はいいのである。
・元祖変身ヒーロー?(正体を隠して…)
・全員が忠臣孝子というキャラではなく、軽率、だめんず、遊び好きなど人間味がある。
・メンバー全員が余命1年10ヶ月という制約の中でのお話作り。
・背景に必ず「討ち入り」というゴールがあるので、手前の話はどんなに平凡な展開でも面白くなる。
・義士伝はいろんなケースに耐えうる本質を持ち合わせているから時代や地域を超える。
・違法なことを成功させるために仲間で計画、暗躍するケイパーもののおもしろさ。
・「仮名手本忠臣蔵」ではこの討ち入りまでのプロセスこそが醍醐味。
・「お話しの筋の大幹(本伝)があって、小枝(銘々伝、外伝)があって、どんな些細なエピソードも結局はその大きな幹に繋がっていくことで「ああ、義士の!」って腑に落ちちゃうんですよ。外伝にしても「義士に」加勢した、応援した…チョコレートあげただけかもしんない。でも「義士にチョコレート!そりゃたいしたもんだ」てことで腑に落ちちゃう、その腑に落ち方が忠臣蔵のすごさ。。」(国本武春さんと最後に飲んだ晩の武春さんの談話。)
・神田愛山さんが「" 忠臣蔵は忠君愛国が人気の秘密ではない。ほとんどが「別れ」がテーマであるところに大衆の心を惹きつける秘密がある "」(講談)とおっしゃってた。(神田松之丞さんNHK公開録音ほか より)。
・「自分の心根を何とかわかって欲しい」という義士一人ひとりの強い願望と、「口に出さずともお前の気持ちはよーく判っている」とそれを受け止める周辺人物たちとのやりとりを個々のエピソードを通じて追体験することで、義士たちと一緒に、あるいは義士たちに代わって観客側が強いカタルシスを感じるようにデザインされている。(谷川健司「忠臣蔵映画の全貌」)
・松之廊下事件から討ち入りまでが長い。この「間(ま)」「間合い」が良いんです。日本人は好きなんです。野球や相撲が面白いのと同じで結果までいろいろ考える時間。どの選手をどう配するか。自分が選手だったら?そこにスリルとサスペンス。推理モノで活劇。ヒューマンでありとすべての面白さがある。そこにスターがいる。大石内蔵助の逆転の勝ちゲーム。革命劇とまではいかない反権力。すべてが日本人好み。(上岡龍太郎氏・談)
・日本人の物の考え方や進め方の底に流れるものは、やはり忠臣蔵に出てくる「忠」と言うか、武士道の美しい心構えがある。(市川右太衛門談〜別冊平凡'59〜)
・「世間の大方はこういうハナシにグッと来る。忠義の武士が苦心の仇討ち。愁嘆場あり。チャンバラあり。で、最後はハラキリ!お涙頂戴。」(大河ドラマ「八代将軍吉宗 (#11赤穂浪士)」江守徹演じる近松門左衛門の台詞byジェームス三木)
・正しいか間違っているか以前に、他人が地位から引きずり降ろされること、またはそれに伴う興奮や熱狂に人間の脳は快楽物質を出す。そういう「シャーマンフロイデ」(と、いうらしい)がある社会のほうが、強くなるとか。また、ソレを「正義」の行為とすることにも脳は喜ぶとか。忠臣蔵は理屈の前に、生理的に楽しい要素がある。