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2,081 バイト追加, 2022年11月20日 (日) 12:36
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[[画像:Koudan-bon2.jpg|thumb|ソースは講談本や映画など]]このサイトはイラストレーターで"忠臣蔵文化愛好画家"の[[もりいくすお]]が、ごく個人的に始めた趣味の独悦パラダイス系サイトです。
本エンサイクロペディアは赤穂事件ではなく、「忠臣蔵」物語について扱うものであり、その出典は講談や講談本。浪曲、人形浄瑠璃、歌舞伎、テレビドラマ、映画、お土産ものなどを中心として玉石混淆に構成されており、史実についてはいたって情弱であり言及はホンのついでに触れることはありますが、おもにフィクションを扱っております。本エンサイクロペディアは赤穂事件ではなく、劇化された、メディア・フランチャイズとしての「忠臣蔵」物語について、もりいが我流に品定めをしたものであり、解説の出典は講談や講談本。浪曲、人形浄瑠璃、歌舞伎、テレビドラマ、映画、お土産ものなど、文芸や文化を中心として玉石混淆に構成されております。 史実についてはいたって情弱であり言及はホンのついでに触れることはありますが、おもにフィクションを扱っております。
なお、「スピン・オフ」は義士達のエピソードや関わり合いのあった人のエピソードの作品。
なのに、内容が外伝だったり(「[[元禄水滸伝]]」「[[忍びの忠臣蔵]]」など)タイトルに「外伝」とあっても(「[[忠臣蔵外伝 四谷怪談]]」「[[HANAGATA忠臣蔵外伝]]」など)本編のほうに入れてるのもあり、なんかもう、すいません。
== 忠臣蔵の魅力 ==
どんな世の中になっても、「クソ上司」というものはいなくならない。どんな世の中になっても、「人間関係」というものは、一筋縄ではいかない、ままならぬもの。
バイトでも正社員でも重い役職の人でも、上役やクライアントや取引先に「どうしてそういう言い方をするのかなあ」と重いキモチになることがあるもの。バイトでも正社員でも重い役職の人でも、上役やクライアントや取引先に上から、心無い態度をされ、「どうしてそういう言い方をするのかなあ」と重いキモチになることが絶えません。
目の前が真っ暗になってキレるくらい追い詰められたおぼえがあったり、そういう人を知っていれば、「いじめがあったか」「けんかがあったか」をろくに調べもせずキレたほうを一方的にNGと裁定する「おかみ」や、裁定が済んだあと、どこへなんのリアクションもせず涼しい顔のいじめっ子を不審に思う。
現実的には'''泣き寝入りなアレコレを、胸のすくような討ち入りで痛快に解決'''してくれるから忠臣蔵はいいのである。してくれるから、忠臣蔵はいいのである。
・元祖変身ヒーロー?(正体を隠して…)
・江戸時代のハナシだが登場人物の心持ちや行動に自分を照らし合わせて楽しめる。・江戸時代のハナシだが、登場人物の心持ちや行動に自分を照らし合わせて楽しめる。
・武士道話にくくられることが多いが実は「身内」「家族」の生活エピソードが多く、あり方につていろいろ考えさせられる。・武士道話にくくられることが多いが、実は「身内」「家族」の生活エピソードが多く、あり方につていろいろ考えさせられる。
・全員が忠臣孝子というキャラではなく、軽率、だめんず、遊び好きなど人間味がある。
・メンバー全員が余命1年10ヶ月という制約の中でのお話作り。
 (しかし (↑しかし"脱盟"というカタチでその気になれば足かせをはずせる。)
・背景に必ず「討ち入り」というゴールがあるので、手前の話はどんなに平凡な展開でも面白くなる。
・義士伝はいろんなケースに耐えうる本質を持ち合わせているから時代や地域を超える。
・「大空港」「タワーリングインフェルノ」や一連のディザスタームービーのように、   あたりまえの生活をしているふつうの人達が、突如まとめて大トラブルに見舞われるが、   最終的にちからをあわせて目的を達成しようとするドラマツルギー。 ・ふだんバラバラに活躍してる浪士が最終的に一丸となるクロスオーバーは、・「大空港」「タワーリングインフェルノ」や一連のディザスタームービーのように、あたりまえの生活をしているふつうの人達が、突如まとめて大トラブルに見舞われるが、最終的にちからをあわせて目的を達成しようとするドラマツルギー。
  贅沢感やパワーがハンパじゃないしクール。言わば「アベンジャーズ」(文字通りw)のようなドリームチーム。(またはジャスティス・リーグ…いや、エグゼビアとX・ふだんバラバラに活躍してる浪士が最終的に一丸となるクロスオーバーは、贅沢感やパワーがハンパじゃないしクール。言わば「アベンジャーズ」(文字通りw)のようなドリームチーム。(またはジャスティス・リーグ…いや、エグゼビアとX-メン…もういいか。)
  講談本のほとんどは、討ち入り前の「勢揃い」というアッセンブルの章を大切にしている。   講談本のほとんどは、討ち入り前の「勢揃い」というアッセンブルの章を大切にしている。
  このシーンは本来ならば、某芸人さんの言い方を借りるならば「オーシャンズ11のメンバーがひとりずつ集まってくるかの如き興奮」に満ちているのが王道。   このシーンは本来ならば、某芸人さんの言い方を借りるならば「オーシャンズ11のメンバーがひとりずつ集まってくるかの如き興奮」に満ちているのが王道。
  規律違反を犯して主要クルーがほうぼうから集まり、エンタープライズ号を盗んでMr   規律違反を犯して主要クルーがほうぼうから集まり、エンタープライズ号を盗んでMr.スポックを探す旅に出る劇場版「スタートレック3」のかんじ。
・違法なことを成功させるために仲間で計画、暗躍するケイパーもののおもしろさ。
・「仮名手本忠臣蔵」ではこの討ち入りまでのプロセスこそが醍醐味。
 「壮挙よりも、その陰で苦しみ、悲しみ、泣いた人間の集積が人々の官能を揺さぶる」  「壮挙よりも、その陰で苦しみ、悲しみ、泣いた人間の集積が人々の官能を揺さぶる」( 講談社「歌舞伎の魅力大辞典」より)
  講談社「歌舞伎の魅力大辞典」より・お軽勘平の悲恋に涙する義理人情のテーマ。武士道鼓吹を大きくかかげた忠義のテーマ。そして金権政治批判の政治的レジスタンスのテーマ。一番はっきりしてるのは復讐の肯定。(佐藤忠男「忠臣蔵〜意地の系譜〜」)
・「お話しの筋の大幹(本伝)があって、小枝(銘々伝、外伝)があって、どんな些細なエピソードも結局はその大きな幹に繋がっていくことで「ああ、義士の!」って腑に落ちちゃうんですよ。外伝にしても「義士に」加勢した、応援した…チョコレートあげただけかもしんない。でも「義士にチョコレート!そりゃたいしたもんだ」てことで腑に落ちちゃう、その腑に落ち方が忠臣蔵のすごさ。。」(国本武春さんと最後に飲んだ晩の武春さんの談話。)
・神田愛山さんが「" 忠臣蔵は忠君愛国が人気の秘密ではない。ほとんどが「別れ」がテーマであるところに大衆の心を惹きつける秘密がある "」(講談)とおっしゃってた。(神田松之丞さんNHK公開録音ほか より)。
 
・「自分の心根を何とかわかって欲しい」という義士一人ひとりの強い願望と、「口に出さずともお前の気持ちはよーく判っている」とそれを受け止める周辺人物たちとのやりとりを個々のエピソードを通じて追体験することで、義士たちと一緒に、あるいは義士たちに代わって観客側が強いカタルシスを感じるようにデザインされている。(谷川建司「忠臣蔵映画の全貌」)
・松之廊下事件から討ち入りまでが長い。この「間(ま)」「間合い」が良いんです。日本人は好きなんです。野球や相撲が面白いのと同じで結果までいろいろ考える時間。どの選手をどう配するか。自分が選手だったら?そこにスリルとサスペンス。推理モノで活劇。ヒューマンでありとすべての面白さがある。そこにスターがいる。大石内蔵助の逆転の勝ちゲーム。革命劇とまではいかない反権力。すべてが日本人好み。(上岡龍太郎氏・談)
・究極のネタバレ作品。キャスティング&カップリングの面白さ。(春日太一氏談)・長期間に周到な準備を重ねて重ねて…、そして満を持して1ポイントで計画決行!いまの映画でいうケイパーものに近い。(ライムスター宇多丸) ・究極のネタバレ作品。キャスティング&カップリングの面白さ(関係性萌え)。(春日太一氏談)
・日本人の物の考え方や進め方の底に流れるものは、やはり忠臣蔵に出てくる「忠」と言うか、武士道の美しい心構えがある。(市川右太衛門談〜別冊平凡'59〜)
 
・「世間の大方はこういうハナシにグッと来る。忠義の武士が苦心の仇討ち。愁嘆場あり。チャンバラあり。で、最後はハラキリ!お涙頂戴。」(大河ドラマ「八代将軍吉宗 (#11赤穂浪士)」江守徹演じる近松門左衛門の台詞byジェームス三木)
・正しいか間違っているか以前に、他人が地位から引きずり降ろされること、またはそれに伴う興奮や熱狂に人間の脳は快楽物質を出す。そういう「シャーマンフロイデ」(と、いうらしい)がある社会のほうが、強くなるとか。また、ソレを「正義」の行為とすることにも脳は喜ぶとか。忠臣蔵は理屈の前に、生理的に楽しい要素がある。
 
・公権力に逆らってまで自己の正義を実現した自力救済権の行使を日本人の多くが認容したことにある。(<日本の法規が自己救済に対して冷淡だから、スカッとするわけですな)(『忠臣蔵まで 「喧嘩」から見た日本人』(野口武彦)講談社)
etc.....
 [[もりいくすお]]が、'''ビギナーにオススメできる作品'''は、ベーシックでオーソドックスなストーリーが、そつなく、楽しくまとめられた東宝娯楽「[[忠臣蔵 花の巻雪の巻]]」(DVD入手可)。この作品は体調がどんなときでもスッと入れるやさしさとわかりやすさと完成度と絢爛さがあります。ノンケの若い衆(21世紀生まれ)にも好評で、アメリカのレビューでもすこぶる評判が良いです。
 東宝よりも地味ですが「忠臣蔵がだいたいどういう話か」に興味がある人には、より講談色が強い[[忠臣蔵(大映)|大映の「忠臣蔵」]](DVD入手可)なんかが、若い忠臣蔵ファンの人気が高いですが、少しオトナ向け?時代劇好き向け?感が強いかもしれません。(DVD入手可)なんかがドラマチックで、若い忠臣蔵ファンの人気が高いですが、少し時代劇好き向け?感があるかもしれません。 以上2点は映画サイズなので尺的に接しやすいという意味でフィーチャーしておりますが、時間がタップリあるに人は、民法初の大河ドラマと言われる、三船敏郎の連続ドラマ「[[大忠臣蔵(NET)|大忠臣蔵]]」(DVD 3巻・全52話)が、ほんとうは心からのオススメで、2022年現在、これが決定版です。「大衆がなじみ深い忠臣蔵エピソード」'''全部入り'''だし、キャラもみんな立っていてひじょうにオススメ!!! 
 東宝と同タイトルで、ややこしいんですが「[[忠臣蔵 花の巻・雪の巻 (松竹)]]」(DVD入手可)は、硬派でツッコミどころが少ない完成度です。が、「忠臣蔵」というより「赤穂事件」に軸足が置かれており、遊びも無く、作品がモノクロで地味なので辛抱強い人にオススメ。両「花の巻雪の巻」ともに松本白鴎(」(DVD入手可)は、硬派でツッコミどころが少ない完成度です。が、「忠臣蔵」というより、史実の「赤穂事件」に軸足が置かれており、遊びも無く、作品がモノクロで地味なので辛抱強い人にオススメ。両「花の巻雪の巻」ともに松本白鴎([[大石内蔵助]])の存在感が群星を圧しております。
 サムライ言葉がスッと入ってくる通人には、戦前の作品であるにもかかわらず意外にスタイリッシュなパッケージに仕上がった「[[忠臣蔵 地の巻/天の巻]]」(DVD入手可)もオススメです。
 以上は劇場用映画作品ばかりですが、テレビ番組で、これはオススメ…というより、メディアや身の回りで、ファンが多い作品だな〜と、わたしが肌で感じるのは「 以上は劇場用映画作品ばかりですが、テレビ番組で、これはオススメ…というより、メディアや身の回りで、ファンが多い作品だな〜と、わたしが肌で感じるのは、里見浩太朗の「[[年末時代劇スペシャル 忠臣蔵]](DVD入手可)」です。テレビドラマなので肩がこらないという意味ではこちらもオススメ。ただDVDにして2枚組なので、真っ先にはおすすめしませんでした。(DVD入手可)」です。テレビドラマなので肩がこらないという意味ではこちらもオススメ。ただDVDにして2枚組の長尺なので、真っ先にはおすすめしませんでした。
 時間がタップリあるに人は、民法初の大河ドラマと言われる、三船敏郎の連続ドラマ「 また、「正調」とはいえないアレンジがありますが、忠臣蔵スピリットを見事にまとめ、登場人物が光っている「[[大忠臣蔵(NET)|大忠臣蔵忠臣蔵 桜花の巻 菊花の巻]]」(DVD 3巻・全52話)も、「大衆がなじみ深い忠臣蔵エピソード」'''全部入り'''という点では、ひじょうにオススメです。」(DVD入手可)も、捨てがたいです。
 登場人物とエピソードが一致してないアレンジがありますが、忠臣蔵スピリットを見事にまとめ、登場人物が光っているている「[[忠臣蔵 桜花の巻 菊花の巻]]」(DVD入手可)も、捨てがたいです。
 時代小説が原作なので、正調忠臣蔵ではない変化球ではありますが、「 人気時代小説が原作なので、'''正調忠臣蔵ではない変化球'''ではありますが、「[[赤穂浪士]]」(DVD入手可)は圧倒的な絵作りの良さと人物設定の豊かさで出色の作品。  春日太一先生(令和元年現在、日本でもっとも忠臣蔵の魅力を上手に語れる人)はたしか、同じ東映の「赤穂浪士」でも、最初のほう(「[[赤穂浪士 天の巻・地の巻]]」DVD入手可)を概略「ベーシックなものが全部詰まってて完璧」とおっしゃってオススメしてたが(TBSラジオ「アフター6ジャンクション」2018.12。著書「時代劇入門」ほか)、傑作であることはもりいも請け合いますが、「ベーシックなもの」(スピリット)は詰まってても、新旧両作品ともに映画「赤穂浪士」は、具体的なエピソードは昭和初期のオリジナル小説が基になってるので、いわゆる「忠臣蔵の名場面」「人気キャラクター」をご所望の方はご注意ください。
 春日太一先生(令和元年現在、日本でもっとも忠臣蔵の魅力を上手に語れる人)はたしか、同じ東映の「赤穂浪士」でも最初のほう(「[[赤穂浪士 天の巻・地の巻]]」DVD入手可)を概略「ベーシックなものが全部詰まってて完璧」とおっしゃってオススメしてたが(TBSラジオ「アフター6ジャンクション」2018.12ほか)、傑作であることはもりいも請け合いますが、「ベーシックなもの」(スピリット)は詰まってても、具体的なエピソードは昭和初期のオリジナル小説が基なので、名場面をご所望の方は要注意を。 また、この作品も、セリフが現代語ではありません。
 また、春日先生のトークを聴いて早速映画を見たビギナーが異口同音にレビューサイトに「セリフが現代語ではないので、わからない台詞もしばしば出てくるし、古い映画で音声が聞き取りずらい」という意見も散見。

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