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つか版・忠臣蔵
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== 総括「つか版」について ==
「つか版忠臣蔵」は、構成が乱暴なので(<たぶん、いい意味で)、演出面や演技面で相当なパワーを持って、有無を言わせず観客をグイグイ引っ張っていかないと、ものすごくほころびが目立つ特徴があるのではないかという印象を、2020年版の若い衆の芝居で、持った。
いや、若い衆の芝居(↑上述の木馬亭版)自体は瑞々しくて悪くなかった。これはマジで。
でも、見ながら何度も「こんな話だったっけ」と思ったものだった。
大学助教授が書いた、テレビ初公開時の「國文學」(s61)に載ってる本作の原作のレビューに、「つかこうへいは、井上ひさしのように"調べ尽くすことが作品の成り立ちに不可欠"とは、思っていない」<small>註01</small>「いちいち調べて書いてるようではせっかくの生物にカビが生えてしまいまんがな…という台詞は作者自身の考え」という指摘がある。
まったくそのとおりだなと思った。
これをカバーするのが、おっぱいとかを含む、「いきおい」であるんじゃないかと。それがつか作品の魅力というものなんじゃないのかなと。
だから、アレですな。ここまで個性豊かだと、音楽の趣味といっしょで、やはり性に合う、あわないっていうのありますもので、あたしみたいに汗とツバキにまみれた風間杜夫さんを気の毒に思ってるようじゃ、つかこうへいさんの芝居を見る資格はございません。
註01…「イヌの仇討ち」を見る限りでは、「調べつくしてる」とは言えない部分は少なくない。
[[Category:くすおの忠臣蔵作品評|1982]]