「顔を見ただけでも虫酸が走るんじゃ!それでも侠客か!……おこ、怒ってえな。な。怒ってえな!」
これ、ありがちといえばありがちなシチュエーションだが(これ、ベタといえばベタなシチュエーションだが([[村上喜剣]]のエピソードが近い)、ドスを効かせてたかと思ったらのぞかせるやさしい一面に、オジチャンの中にオバチャンが同居しているような風味が、なんていうか寛美のベースにある独特の泥臭い(<いい意味で)ルーレットの円盤の上でコロコロと自在に現れては消えて、ちょっぴりでも濃い満足感を与えてくれる。たいへんな負債を抱えて自己破産し、松竹新喜劇を追われたあとの彼であるが苦役は役者を伸ばすんでしょうかな。