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假名手本忠臣蔵’61/義士始末記’62

42 バイト追加, 2020年10月29日 (木) 09:12
編集の要約なし
さらに、オリジナル「大忠臣蔵」(以下オリジナル)は、七段目部分にしか三味線や義太夫が入らなかったが、今回はチョボが随所に散りばめられている。例えば大石内蔵助が城を去る時も、オリジナルでは静かな劇伴がかかっていたのが、改訂版では「〽血に染まる切っ先を打ち守り打ち守り…」と、BGMの差し替えもあります。
そうそう。それで言うと、オープニングも、オリジナルでは切り絵の背景にスタッフ&キャストの名前がテーマ曲に乗せて入るのだったが、改訂版は音も画も人形浄瑠璃の「仮名手本」の三段目。クレジットを出しきったところで人形とオーバーラップして北上弥太郎(浅野内匠頭)のアップになる。(この、顔のアップはオリジナルに無く<small>(要確認)</small>、撮り直したのか未使用なのかは不明)、撮り直したのか未使用フィルムなのかは不明)
この再編集によって、オリジナル版よりも本作のほうが、古典の息吹を感じつつも、短いぶん映画として手軽に楽しめる感じになっているなと思いました。
註01…「忠臣蔵 五巻」の「假名手本忠臣蔵」の配役の項目に誤記。山村聡は林大学頭ではなく柳沢吉保であります。ていうか、出てない。(その配役は以下の作品についてのもの)五巻」の「假名手本忠臣蔵」の配役の項目に誤記。山村聡は林大学頭ではなく柳沢吉保であります。ていうか、出てない。(その配役は以下・続編の作品についてのもの)
註02…おそらく当て推量で書かれたこの記述を、もりいは鵜呑みにしてしまっていたので、上映館に赴いた折、タイトルだけしか違わないならマックに寄って軽く腹ごしらえでもしてから途中から観よっかな…などとも思ったが、劇場周辺に店が見つからなかったおかげで頭から観られて、事なきを得た。(名古屋ミッドランドスクエアシネマ「月イチ35mmフィルム上映」2020.3月)
おかつをほんとうの姉と慕っていた[[間新六郎|新六]]は、胸に秘めた討ち入りのハナシを姉にすることも出来ず「卑怯な腰抜け侍」と軽蔑され、姉弟の縁を切られてしまう。
(これに、ついでのように、別シーンで川津祐介([[中村勘助]])と岩下志麻(おしま)の仲のいいところもアクセントとして挟まれるが、ストーリーラインに関係ない。売り出したい若手をグイグイ入れてる。でもポスターで岡田と岩下は同格みたいな扱いでレイアウトされている。)と岩下志麻(おしま)の仲のいいところもアクセントとして挟まれるが、ストーリーラインに関係ない。売り出したい若手をグイグイねじこんでる。でもポスターで岡田と岩下は同格みたいな扱いでレイアウトされている。<small>註01</small>)
で、討ち入りはあって、世間は大盛り上がり。おかつは瓦版で弟・新六の参加を知ると自分の浅はかさを悔やむ。で結局、討ち入りはあって、世間は大盛り上がり。おかつは瓦版で弟・新六の参加を知ると自分の浅はかさを悔やむ。
助命嘆願に大勢が大名屋敷に押しかけたり(学生運動のようなモブ)、佐々十郎と芦屋小雁の巡礼の僧侶や、芦屋雁之助や大村崑のかご屋が、通りがかりの神社の団体と、たまたま居合わせた荻生徂徠のそっくりさんを、その場で崇め奉ってみんなで赤穂義士の無事をお祈りするというような怪現象までおこる始末(<書いていてわけわからなくなってきたが、ともかくこのシーン、そこそこタップリある)。
要は、荻生徂徠は歴史(や落語)がしめすとおり、義士には切腹が良いと主張したわけで、結果ほんとに切腹になっちゃって世間が大ブーイングなわけです。
おかつも、大好きだった先生が切腹を主張したと知って大ショック。悪夢(これは彼女の舞いで表現されるが、これもタップリしている)を見たりする。おかつも、大好きだった先生が切腹を主張したと知って大ショック。悪夢(…は彼女の舞いで表現されるが、これもタップリしている)を見たりする。
けど、あとになって弟は、徂徠先生に感謝し、「さむらい冥利。一同深く感謝しいたしおり候」と、武士として喜んで死んでいったと知り、おかつと先生の仲も直ってめでたしめでたし。(すげーいろいろ端折りました。上記エピソードにところどころ、吉良家のリンチに遭う[[片岡源五右衛門]]や討ち入りといった、オリジナルで撮ったやつが入る。)
決して悪くない、好きな作品だが、助命だろうが切腹だろうが、ともかく誰も彼もが赤穂忠臣義士が好きという徹底した壮大な同調現象を「主役」にしてしまったことが、実際に苦悩したであろう幕閣や学者の存在感を無くしてしまった。このことが本作の厚みに影響している。
仮名手本忠臣蔵の続編としながらも、竹田出雲が後日談を書くならこうだろうな、とかそういう趣旨でもない。仮名手本忠臣蔵の続編としながらも、竹田出雲が後日談を書くならこうだろうな、とかそういう趣向でもない。
当時の超人気テレビ番組のコメディアン(石井均や藤田まことの瓦版屋も出るよ)の入れ方や、岡田茉莉子の踊りのシーンの尺から言っても、この作品自体の軸足の曖昧さがお分かりいただけるかなと思う。
註01…岩下志麻はこの映画公開の前年にデビューしたそうで(とはいえプレスリリースには「トップスター」とうたっている。ちなみに岡田は「人気最高」で島田は「新国劇の王者」)、本作ではほとんど台詞も無いのに、出てきた3場面は強烈な印象を残す。註01…岩下志麻はこの映画公開の前年にデビューしたそうで(とはいえプレスリリースには「トップスター」とうたっている。ちなみに岡田は「人気最高」で島田は「新国劇の王者」)、本作ではほとんど台詞も無いのに、たしかに出てきた3場面は強烈な印象を残す。

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