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勢ぞろい!!おかま忠臣蔵

1,203 バイト追加, 2020年7月11日 (土) 05:55
編集の要約なし
{{Cinema|制作=ハゴロモ|公開=1991|内蔵助=吉村明宏|星=2|頃=}}
 
[[画像:O_cyusingura.jpg|thumb|ビデオパッケージ]]
 
 
 
バブル時代のVシネマ。
見始めは「オカマ」(タイトルにあるので、敢えてこのワードを使わせていただきます。あしからず)という素材を単にオモシロ・ガジェットとしてだけ扱ってるワルノリ作品かと、後ろ向きに見てた。(最後まで見ると結局「ワルノリ」な作品には違いないんだけど。)見始めは「オカマ」(タイトルにあるので、敢えてこのワードを使わせていただきます。あしからず)という素材を、単なるオモシロ・ガジェットとしてだけ扱ってるワルノリ作品かと、後ろ向きに見てた。(最後まで見ると結局「ワルノリ」な作品には違いないんだけど。)
なにせ冠にオカマとついてるにもかかわらず、フォトジェニックな朝川ひかる以外のガチのニューハーフの人は、みんな脇役端役におしやられて(もっとも、その人達のほとんどは、テレビタレントではなさそうだが)、主要キャストはたけし軍団など「オカマ」でもなんでもない(<少なくとも表向きは)俳優やタレントがキワモノ的に演じているのだ。なにせ冠にオカマとついてるにもかかわらず、フォトジェニックな朝川ひかる以外のガチのトランス女性は、みんな脇役端役におしやられて(もっとも、その人達のほとんどは、テレビタレントではなさそうだが)、主要キャストはたけし軍団などシスジェンダーの俳優やタレント(<少なくとも表向きは)が、キワモノ的に演じているのだ。
これが化粧もヅラも馴染まない上に、へんちくりんな甲高い奇声で演技をしてるもんだから、もうトランスジェンダーをバカにしてるような安いコントみたいにしか見えず、それが笑いにもつながっていないので、特に前半は「何だこりゃ」感がたえずつきまとっていた。これが化粧もヅラも馴染まない上に、わざとらしくへんちくりんな甲高い奇声で演技をしてるもんだから、もうトランスパーソンをバカにしてるような安いコントみたいにしか見えず、それが笑いにもつながっていないので、特に前半は「何だこりゃ」感がたえずつきまとっていた。<SMALL>(註01)</SMALL>
地上げのために店を巻き上げられた「オカマバー赤穂」のオカマたちが浪々の身となって'''"男"に身をやつして'''街に溶け込むというアイデアがシャレが利いているし、いろいろ忠臣蔵のサブ人気キャラも登場するなど、押さえどころが悪くないのだ。<SMALL>(註02)</SMALL>
バブル時代にあってお金が余ってしょうがないからってんで、なんでもイイから予算を消化しようと制作したかんじの一面もあるが、一応ちゃんと面白いものを作ろうというココロザシが見える。
註01…こうした時代背景では、LGBTに対しての理解も薄く、異装家(嗜好を含む)についての認識も無い。註01…こうした時代背景では、LGBTQに対しての理解が薄い。(ちなみに異装家(嗜好を含む)についても)
性的少数者であることをカミングアウトした(=おおっぴらにした)人材が、メディアにはいまほどにおらず、一般の目もまだまだ珍奇なものを見るソレであったかもしれない。
ただ、ビデオジャケットのキャストの欄には「朝川ひかる(ニューハーフアイドル)」「花井京之助(オカマアイドル)」と、区別された表記があり、制作側による、それなりのこだわりはある。
 
 
註02…こうしたトランス・ジョークは当時だから通用する。
 
 
 
 
<附言>
 
本作品の「そうじゃない人」が「そうな人」を演じる違和感は、ハリウッドにおいて、2020年現在はっきりNGになりつつある。
 
スカーレット・ヨハンソンやハル・ベリーは、トランスジェンダー男性を演じる仕事をいったん引き受けたことについて、LGBTQ団体の批判を受け、納得ずくで降板している。
 
偏見と差別によるステレオタイプな表現は、当事者を不愉快にさせることも多いので配慮は必要だと思ういっぽうで、これは複雑な問題で、もりいのような知ったかぶりが騒ぎ出せば「そうじゃない人」が「そうな人」を演じることそのものに不要な制限も生まれかねず、今後の芸術表現の発展に少なからずブレーキはかかることと思う。
 
この作品「おかま忠臣蔵」」も、もしかしたらやがて、欠番となって、見る機会が無くなるかもしれない。
 
[[Category:くすおの忠臣蔵作品評|1991]]

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