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四十七人の刺客
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お気の毒な外様大名さんというより、城を無くしてとにかく「ふざけんな、ちくしょう!!」と純粋に怒りに燃えた、野に放たれた狂犬の群れというような「特殊部隊」イメージの四十七人。
公開当時劇場での予告編を観て「今夜吉良を殺す!」と高倉健が言ってるのを見て「あ、いつもとなにか違うな!?」と感じたものです。
この作品ならではの素材はそうしたアプローチだけにとどまらず、メンバーと上杉家や近衛家の縁戚関係に言及したり、討入り中にケータリング持ってきたりいろいろ目新しい。
さて、最初のほうで、高倉健の大石内蔵助が劇画から飛び出したようなあまりのカッコよさなので、後半の討ち入りに期待をしちゃうのだが、残念なことに吉良屋敷に'''妙な仕掛けからくり'''が多く、おかげでテンポが崩れ(というかずっとリアルだったのに急に作り事っぽくなる転調)、痛快な討ち入りシーンには仕上がっていない。そこに輪を掛けて本作の魅力の「静けさ」が討ち入りにまで保たれちゃって、なんというか、惜しい。が多く、おかげでテンポが崩れる。ずっとリアルだったのに急に作り事っぽくなる転調。BGMが静かで時々しかかからない。アクションシーンは悪くないのに、痛快な討ち入りシーンには仕上がっていない。本作の魅力の「静けさ」が討ち入りにまで保たれちゃって、なんというか、惜しい。
付け加えれば「静かな戦闘シーン」なら中盤の、山科の大石宅における間者との戦闘シーンが圧倒的に良い。(<加筆:2017年現在20代前半の後輩何人かにこのシーンを見せたら、静けさや間合い、特にペンキのように不透明な流血などまさに市川崑の特徴というべき演出がおしなべて"滑稽"に見えてしまったと言っていた。)
また、[[可留|お軽おかる]]との関係を、奇をてらった老いらくの恋みたいに気持ち悪がってるレビューも見た。との関係を、奇をてらった老いらくの恋みたいに捉えて気持ち悪がってるレビューも見た。
どれも、あるていど「忠臣蔵」のベースが頭に入ってからあらためて観てみると「そうきたか」と愉快に観られるのに。
高倉健はこの映画を気に入ってるようで、当時のNHKのモリシゲとのトーク番組で「久々にあのシャシンはおもしろかったですねー」と感想を言っている。モリシゲ(千坂兵部役でちょっと出てる)のリアクションは薄かったが、それが不同意によるものか体調によるものかは不明。ことによると観てねえんじゃねえかとも思う。のリアクションは薄かったが、それが不同意によるものか体調によるものかは不明。ことによると観てねえんじゃねえかとも思う。(<つか、これ、なんの番組だったのであろう?検索してもそれらしい番組が見当たらない。永六輔がゲストの回では森繁は「最近他人から怒られてないでしょ?」みたいなことを言われていた番組である。)