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四十八人目

334 バイト追加, 2021年6月22日 (火) 19:07
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{{Cinema|制作=松竹キネマ|公開=1936|内蔵助=松本泰輔|星=4|頃=}}
[[画像:48rousi.jpg|thumb|公開当時のポスター]]
「時代劇の父」と言われた伊藤大輔監督作品。
脱盟者の心の揺らぎをテーマにした作品だが、226事件があって、満州のほうがゴチャゴチャしてて、公開の翌年に盧溝橋事件という時代を背景にしながらなんというか、ひじょうに左翼的というか(傾向映画?)、撮り方(構図が凝ってるし、移動撮影などダイナミック)とともにテーマも大胆だなと思った。脱盟者の心の揺らぎをテーマにした作品だが、226事件があって、満州のほうがゴチャゴチャしてて、公開の翌年に盧溝橋事件という時代を背景にしながらなんというか、ひじょうに左翼的というか(傾向映画のなごり?)、撮り方(構図が凝ってるし、移動撮影などダイナミック)とともにテーマも大胆だなと思った。 (附言:Wikiによれば、そもそも伊藤大輔監督はそういう思想の監督だったらしい。)
同時に本筋と関係ない部分に入れてくる要素にはラブリーなモノが多く(浪士のアジトでウロウロする飛べないカラスとかブランコとか…)、繊細なカットもあるし、とにかく退屈させないおもてなし。
この監督にしてトーキー2作目という時代の作品だから、サイレントの時のようなかわいらしいかんじを想像していただけに、いい意味で裏切られてハッと目を見張るシーンもいくつもある。この監督にしてトーキー2作目という時代の作品だから、サイレントの時のようなかわいらしいかんじを想像していただけに、いい意味で裏切られてハッと目を見張るシーンもいくつもある傑作。 
ストーリーは、簡単に言うと、恋愛をしちゃった[[毛利小平太]](坂東好太郎)の、討ち入りへの「行きぞこない」ばなし。
ストーリーは、簡単に言うと、恋愛をしちゃった[[毛利小平太]](坂東好太郎)の討ち入りへの「行きぞこない」ばなし。
ただ、この行きそこないについては、最初は断然ヤル気だったのである。
ただ、この行きそこないについては、最初は断然ヤル気だったのである。「5日にいよいよだ!」ってことで、「わけは言えないけど、さらばっつ!」つって泣く泣くガールフレンドとお別れして仲間のところに駆けつけると「5日にいよいよだ!」ってことで、「わけは言えないけど、さらばっ!」つって泣く泣くガールフレンドとお別れして仲間のところに駆けつけると
「中止でござるよ」「延期なんだ」
この「ドタキャン」が数回あっては、毛利のモチベーションが次第にゆらいでいく。
でまた、このガールフレンドを演じるのが若き日の山田五十鈴なのだが、この、掃きだめに舞い降りた丹頂鶴のような彼女は、決心を揺るがせるのにじゅうぶんな美貌をお持ち合わせなのであります。でまた、このガールフレンドを演じるのが、若き日の山田五十鈴なのだが、この、掃きだめに舞い降りた丹頂鶴のような彼女は、決心を揺るがせるのにじゅうぶんな美貌をお持ち合わせなのであります。
脱盟者にスポットを当てるからといって、討ち入りに出かける義士を乱暴に描くかというとそうでもないのがこの映画の良いところで、
オープニングからずっとアジトにいる、聾唖のちっちゃい子が(この子がまた良いアクセントなのだ。)なかよしの小平太にいちゃんが討ち入り当日いないもんだから不安げな顔をして、小平太のわらじを胸に抱いてるんだけど、その彼を、浪士たちが命を捨てに出かける際、ひとりひとりがまるで命を託すかのように、坊やの頭をなでたり顔をさすったり肩を叩いて出かけていく姿は、なかなかホロリとさせられる。オープニングからずっとアジトにいる、聾唖のちっちゃい子が(この子がまた良いアクセントなのだ。)なかよしの小平太にいちゃんが討ち入り当日いないもんだから、不安げな顔をして、小平太のわらじを胸に抱いてるんだけど、その彼を、浪士たちが命を捨てに出かける際、ひとりひとりがまるで命を託すかのように、坊やの頭をなでたり顔をさすったり肩を叩いて出かけていく姿は、なかなかホロリとさせられる。
最初に「小平太何処へ行く」と出たんで、え?これタイトル?と思ったら最後は「四十八人目の浪士」と出るし、途中「元禄十五年十二月十四日」と討ち入り期日が違ってたり、文字系がゆるい特徴がある。最初に「小平太何処へ行く」と出たんで、え?これタイトル?と思ったら最後は「四十八人目の浪士」と出て、結局どっちもタイトルではないという、文字系がゆるい特徴がある。
== くすやでレビューの伊藤監督忠臣蔵 くすやでレビューの伊藤忠臣蔵 ==
* [[血煙高田馬場]](日活)1928(日活)1928…監督* [[元禄美少年記]](松竹)1955(松竹)1955…監督* [[刃傷未遂]](大映京都)1957…脚本* [[薄桜記]](大映京都)1959…脚本* [[薄桜記|秘剣破り]] (大映京都)1969…脚本

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