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大忠臣蔵

933 バイト追加, 2021年11月9日 (火) 11:04
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{{Cinema|制作=松竹|公開=1957|内蔵助=市川猿之助|星=4|頃=}}[[画像:Daicyusingura_panf.jpg|thumb|公開当時のパンフレット]]
[[画像:Kanpei_s.jpg|thumb|役者絵:高田 浩吉]]
この作品は人形浄瑠璃&歌舞伎(以下・原作)の「[[通し狂言 仮名手本忠臣蔵|仮名手本忠臣蔵]]」を土台に映像化している珍しい作品(同じスタッフ&キャストのクレジットの映画ポスターで「假名手本忠臣蔵」というのがある。再映のものだそうで、後編として「義士始末記」('62)という増補が公開されているそうであります(谷川健司先生の「忠臣蔵映画の全貌」より))。」を土台に映像化している珍しい作品。
いわば、江戸時代の原作の現代語訳版。意外にそういう映画は見る機会がございません。だから[[堀部安兵衛|安兵衛]]とか[[赤埴源蔵|源蔵]]とか一切出てこない。
とにかくすごく丁寧でくそまじめな作品。
 
カラー(色彩映画)の忠臣蔵映画は東映に先を越されたが、松竹は、カラーな上にワイドなシネマスコープサイズ(横縦比がおおよそ2:1以上の横長の画面サイズ)で撮った。セット数39杯。(パンフレットより)
一力茶屋の場面のみ、BGMに歌舞伎と同じチョボ(義太夫)が流れる。
さてこの場面、歌舞伎は舞台の関係で便宜上「二階」としてあるお軽のいる場所がわりと低い中二階的なセットだが、これが映画でも二階を再現せず、中二階の体裁のままになってる。(とはいえ九段ばかりのハシゴで事足りる高さとなるともともとそんなに高い設定ではない?)さてこの場面、歌舞伎は舞台の関係で便宜上「二階」としてあるお軽のいる場所がわりと低い中二階的なセットだが、これが映画でも二階を再現せず、中二階の体裁のままになってる。(七段目に出てくる九ツ階子=9段梯子は現在の建材メーカーのサイトで見てみると5メートルの長さである。)
で、全段通してもっともエロティックなはずの、ハシゴでお軽がこわごわ降りてきて着物がはだけて内蔵助がエロギャグを飛ばし、じゃらじゃらとじゃらつくシーンが映画ではスルーされて、降りる間は、あろうことか縁の下の[[斧九太夫]]のアップになって、いつの間にか「おおこわ」と下に来ちゃってる。
原作の九段目は後半がいささか「長いな」とかんじるのに対し、本作のバージョンは簡潔に整理されてるし、まさに「映画化」の意味のある場面である。
 
 
丸本に無いシーンで、名場面の[[立花左近|「大石東下り」]]が出てくるが、関所の舞台面で「勧進帳」の体裁でやってるのが面白い。
討ち入りは歌舞伎ほど華麗な立ち回りは無い。
[[清水一学|清水一角]]が戦ってるときに、背景に見切れている邸内でなにかがショートしたように何度か青く光るのは、なんの事故でござろうか。かきわりの赤穂城のパースが狂ってたり、セリフ噛んでてもオン・エアになってたり、この映画には独特なゆるさがある(笑)。ちなみにこの一角、敵にしては話せるキャラなのだが、とにかくなかなか死なないのがちょっと可笑しい。が戦ってるときに、背景に見切れている邸内でなにかがショートしたように何度か青く光るのは、なんの事故でござろうか。かきわりの赤穂城のパースが狂ってたり、セリフ噛んでてもオン・エアになってたりなどのバグもあり、この映画には独特なゆるさがある(笑)。ちなみにこの一角、敵にしては話せるキャラなのだが、とにかくなかなか死なないのがちょっと可笑しい。
DVDには特典に歌川国貞の歌舞伎の浮世絵が入ってる。
 
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画像:Scan-22.jpg |あッ二人が並んで笑っているッ!(パンフより) 
画像:Daicyusingura.jpg |松竹ニュース
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== 関連作品 ==
 
* [[假名手本忠臣蔵’61/義士始末記’62]](松竹)…同じスタッフ&キャストで作った、本作の増補改訂版。
 
映画「假名手本忠臣蔵」は、おかる勘平エピソードを極限まで削って、九段目と比重を同じようにし、全体のBGMを劇伴から義太夫に変えている。
 
「義士始末記」はその後編にあたる討ち入り後の後日譚で、古典と関係の無いオリジナルストーリー。
 
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