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無筆の金兵衛が、娘が安心して嫁げるように字を習いに行くのが、謎の浪人・栗田陣内。実は・・無筆の金兵衛が、娘が安心して嫁げるように字を習いに行くのが、謎の浪人・栗田陣内（小泉博）。実は・・
五分の四ほど話が進んだところで栗田が「私はいつなんどきここを立ち去らんとも限らん。それでも手習いは続けろよ」などと言い出し、これが金語楼がお歳暮に徳利をぶら下げてきた季節と、そこにたまたま顔を出した煤竹売りが「全体のもう五分の一ほどで映画が終わろうかという時になって栗田が「私はいつなんどきここを立ち去らんとも限らん。それでも手習いは続けろよ」などと言い出し、これが金語楼がお歳暮に徳利をぶら下げてきた季節と、そこにたまたま顔を出した煤竹売りが「[[大高源五|大高]]」という名前であることから「アレ！？これってまさか」と思う。
布石がなんにもないのにこの構成が許されるほど、忠臣蔵はまるで季節の風物詩のように大衆にはあたりまえだったのかと思うと面白い。見せ場としてラストに討ち入りと引き揚げが用意されている。
金兵衛が字が読めるようになるシーンはなかなか感動する。また、'''ちゃっかりと長屋の日常に溶け込んでいるレジスタンス'''の存在は、作家にとって魅力であり使い勝手の良い素材のようだ。
そうしてめでたくお蝶の結婚式になるのだが、婚礼の席でエノケンが「お前さんは子供の時分から舞台に立ってるんだから…」というようなコメントをしはじめ、その場が急に芸能生活50周年のお祝いと急にだぶりだし、最終的に金語楼が観客に向かって抱負を述べて映画は幕を閉じる。
出ている人たちはみんな楽しいし、八千草薫がめちゃくちゃかわいいし、食事中でも病床でも楽しく見られる作品。娘に内緒で猛勉強していた金兵衛が字が読み書きできるようになるシーンはなかなか感動する。 そうしてめでたくお蝶の結婚式になるのだが、婚礼の席でエノケンが「お前さんは子供の時分から舞台に立ってるんだから…」というようなコメントをしはじめ、その場が急に芸能生活50周年のお祝いとだぶりだし、最終的に金語楼が観客に向かって（カメラ目線で）抱負を述べて映画は幕を閉じる。 出ている人たちはみんな楽しいし、八千草薫がめちゃくちゃかわいいし、食事中でも病床でも楽しく呑気に見られる作品。
記録によればエノケンはこの映画公開年の前年に脚を悪くしてるはずだが本作ではとても義足で演技してるように見えない。撮影はずいぶん前だったのかもであります。記録によればエノケンはこの映画公開年の前年に脚を悪くしてるはずだが本作ではハシゴを登ったり、とても義足で演技してるように見えない。
編集の要約なし
冒頭からまったく「その要素」が無いために、まさかストーリーに討ち入りが絡むとは夢にも思わず、忠臣蔵ファンにはうれしいサプライズとなっている。
ことわりもなしにソッと（そして唐突に）ストーリーに忠臣蔵をしのばせていたって、そんな構成が許されちゃうほど、忠臣蔵はまるで季節の風物詩のように大衆にはあたりまえだったのだなあと当時を思う。
