小山田庄左衛門

役者絵:井手らっきょ

小山田庄左衛門【おやまだ しょうざえもん】…泥棒やって脱盟。


討ち入り当日、内蔵助から200両預かって仲間の借財を払って回るようにお使いを言いつけられる。誰も借金してなかったんでそのまま富岡八幡でお参りして帰る途中、風呂やと間違えてソープに行ってしまう。そこで知り合い(元・吉田沢右衛門の女中のお豊)にバッタリあって酌み交わすうちに酩酊。そのまま夜が明けて討ち入りに参加できなかった。

討ち入り後、庄左衛門が「金もって逐電」と聞いてショックを受けたのは父親の喜内。「バカ息子め!取り殺してくれる!」と言いながら喉をかききって自害。

その後医者を開業してた庄左衛門、ある夜、家宅侵入してきた泥棒の直助権兵衛に脳天を割られて相果てます。(講談)


史実では、討ち入りの直前に逐電するのだが、その際、片岡源五右衛門のお金を3両ばかり失敬していると言う(Wikipediaでは5両とある2022.11現在)。息子の脱盟を知った親父さんが恥じて自害したことや、のちに殺害(泥棒ではなく下僕にらしいが)されたのは、講談と一緒。


ミフネ版」などのように、泥棒とまではいかなくてもちょっと軽率だったり、心根の悪い風に描かれることがあるが、映画やテレビドラマではしばしば江戸の長屋で恋仲になった女が討ち入りに行かせたがらず、しまいにゃ心中というふうにえがかれることもある。

これは大佛次郎原作の昭和初期の作品「赤穂浪士」で小山田が恋愛話で大きく創作されたその設定に影響されているイメージ。


テレ朝「名奉行大岡越前 涙の赤穂浪士物語 完全犯罪を暴く白州」では、小山田に結婚前に子供が出来ちゃって、人目をはばかって箱根の湯宿に住まわせてた奥さんが出産に伴って体調を崩し、見舞いに出かけてたら討ち入りに参加できなくなったとしている。その赤ちゃんが成長して事件に巻き込まれ、大岡政談の世話になる。



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