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忠臣蔵
,編集の要約なし
フジテレビ系列の連続ドラマ。
プロデューサーの野村庸一([[忠臣蔵 風の巻・雲の巻|仲代達矢の「忠臣蔵」]]の人)が、市川歌右衛門のドキュメンタリーを作ってる最中に「(歌右衛門の息子の)北王子欣也で行けるかも」と思い立って、企画に至る。
スタッフもノリノリで制作にあたったそうで、結果、放送当時評判もよく高視聴率をマークし、北王子欣也は存命だった歌右衛門や[[赤穂浪士 天の巻・地の巻|松田定次(映画監督)]]にも彼の「内蔵助」を褒められたと言う。(出典:「実録テレビ時代劇史」)
突飛なアイデアも無く、大胆な演出も無く、スピード感があるわけでもなく、非常に無難に話が進む。可もなく不可もない平均点的な優等生的なオーソドックスな'''草食系忠臣蔵'''。エアコンがいい感じに効いてる図書館みたいな印象で、食事中でも療養中でも、いつビデオを再生してもカンにさわらない。
本編を「草食系」と感じた理由は、なんなのか。
キャスティングは手堅い。メインの役者は決して淡白ではない。寺坂の寺尾聰や、このあと何度も内蔵助をやる北大路欣也、また、[[堀部安兵衛|安兵衛]]の世良公則は友人やネット上の評判もよい。の世良公則[[吉良上野介|(12月14日生まれ)]]は友人やネット上の評判もよい。
[[清水一学]]の隆大介もすごく熱量を感じる役者さんだ。隆一学は安兵衛の友人時代は話せるやつで良いキャラになりそうだったが、吉良側に雇われたとたん情け容赦ない冷酷無比なキャラになってしまってつまんない。
吉良の平幹二朗だって決して草食的イメージではない。むしろ歴代の吉良役の中でもそうとうギラギラしてる役者さんだ。(ラスト、上野介の平幹二朗のヅラから地毛みたいのがはみでてるように見えるんだけど、ありゃなんでしょう。)
ちなみにプロデューサー能村庸一氏の談話によると、準備期にスタッフと古い忠臣蔵作品を見てたとき、女性スタッフが「おじいちゃんを、よってたかってかわいそう」とコメントしたと言い、それが本作品の吉良をじゃっかん若めの平幹二郎でキャスティングするきっかけとなったそうだ。<small>※註02</small>
また、サブに扱われている四十七士はもしも中盤で配役をこっそり取り変えても気づかないような、なんというか、'''人種的に似た感じ'''のバイプレーヤーが固めている。
で、実は意外に象徴的なんではないかと思うのがタイトルロゴで、筆文字だが、線が細く、スレンダーなのであります(^∇^; )。。(西山松之助先生筆…赤穂生まれの文人歴史家。)
要は、全体的にやんわりした、だれも傷つけないムードが草食系なかんじなのかもしれません。
四の五のと申し上げたが、意外にファンが多い作品で、もりいが最初に登場人物を覚えるのに教科書がわりに使った作品。
註01…スペシャル番組が入った関係で放送予定日がずれ、コレだと討ち入りが1月中旬になっちゃうのでこのエピソードだけ連ドラからはずし、別枠で放送されたとか。
註02…上記とともに、泉岳寺での時代劇専門チャンネルのイベントにて氏が談話。<small>(時代劇寺子屋シリーズ(1)「親しく学ぼう 忠臣蔵」2009.12.10)</small>
[[Category:くすおの忠臣蔵作品評|1996]]