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斧定九郎

4,370 バイト追加, 2009年11月8日 (日) 17:11
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真っ暗闇の山崎街道で殺人強盗をする。被害者は[[与市兵衛]]。
強盗をやったあとに「50両〜」のセリフのあとイノシシと間違われて[[早野勘平|勘平]]に鉄砲で撃たれ(てか、流れ弾)、あっけなく死ぬ。
強盗やったあとに「50両〜」のセリフのあとイノシシと間違われて[[早野勘平|勘平]]に鉄砲で撃たれる(てか、流れ弾)。勘平たちの人生には大きく関わってくるものの、この定九郎はイノシシ同様「忠臣蔵」の本筋には大して影響のない、通りすがりのチンピラなのにもかかわらず、絶大な人気を持っている。
江戸時代に初代中村仲蔵(なかむらなかぞう)がこの役を勤めたとき、それまで山賊の扮装だったこの役を白塗り顔、五分月代のヘアスタイル。黒羽二重の単衣(ひとえ)に朱鞘の大小を差し、腕をまくって尻からげの浪人姿にアレンジし、ドキッとする美しさの強烈な悪(ヒール)にしあげて大好評。ともかく'''ビジュアルがあまりにも印象的'''なので、人の運命を大きく変える「きっかけ」としてのキャラとしては、存在感がハンパではないのだ。 そのキャラをデザインしたのは歌舞伎役者の初代・中村仲蔵。  江戸時代、中村仲蔵(なかむらなかぞう)がこの役を勤めたとき、それまで山賊の扮装だったこの役を白塗り顔、五分月代のヘアスタイル。黒羽二重の単衣(ひとえ)に朱鞘の大小を差し、腕をまくって尻からげの浪人姿にアレンジし、ドキッとする美しさの強烈な悪(ヒール)にしあげて大好評を博し、以降それがスタンダードとなる。
漫画家のみなもと太郎先生に言わせるとこのキャラが出来上がって以降、「天保水滸伝」の平手造酒(ひらてみき)も、高田馬場の[[堀部安兵衛|安兵衛]]も、「浪人」と言えば定九郎像が原点となったとのこと。なるほど。
古典落語「中村仲蔵」では、歌舞伎役者の初代中村仲蔵が、現在にも伝わるこの定九郎像をこしらえるまでの逸話が物語になっていますが、おはなしに出てくる「古典落語「中村仲蔵」では、歌舞伎役者の初代中村仲蔵が、現在にも伝わるこの定九郎像をこしらえるまでの逸話が物語になっているが、おはなしに出てくる「[[与市兵衛]]を先にやっておいて、あとから濡れた傘を半開きにして一文字に飛んでいき、パッと傘を開いて見得を切る。弁当幕なんでみんなが舞台に集中せず下を向いて弁当を食べてるところへ黒いものがかすめていく(とか、水がかかるとか)ので観客はハッとする」というシーンは、現在の仮名手本忠臣蔵の定九郎の登場シーンからは想像がつきません。かなり違っているからです。を先にやっておいて、あとから濡れた傘を半開きにして一文字に飛んでいき、パッと傘を開いて見得を切る。弁当幕なんでみんなが舞台に集中せず下を向いて弁当を食べてるところへ黒いものがかすめていく(とか、水がかかるとか)ので観客はハッとする」というシーンは、現在の仮名手本忠臣蔵の定九郎の登場シーンには一切出てこない。
与市兵衛が休憩していると背後の掛け稲から白い腕がぬぅっと出てきて50両を盗むという、実に静かで不気味な(そしてニヒルな)演出なのです。(七代目の団十郎1791〜1859 がこの「白い手」の演出をし、あまりに素晴らしいので現在まで継承されている)
ところが'''文楽'''のほうでは、落語に出てくるシーンにすごく似ていて、傘も開くし、セリフも「50両〜」だけではなく[[与市兵衛]]との長い掛け合いがあるんで、「ああ、こういうかんじだったのか」とイメージできる。
ところが'''文楽'''のほうでは、落語に出てくるシーンにすごく似ていて、傘も開くし、セリフも「50両〜」だけではなく[[与市兵衛]]との長い掛け合いがあるんで、「ああ、こういうかんじだったのか」とイメージできます。 「(カネを)かしてくだはれ!かーしてくだはれい!」なんて言ってカツアゲします。(昔からカツアゲは「貸してくれ」と言うんですね。)しかし与市兵衛は必死に抵抗する。「(カネを)かしてくだはれ!かーしてくだはれい!」なんて言ってカツアゲします。(昔からカツアゲは「貸してくれ」と言うのだなあ。)しかし与市兵衛は必死に抵抗する。
「むごい料理するはいやじゃに、てぬるう言えばつけあがる!」と定九郎が逆上するので、与市兵衛はどれだけ大切なカネか必死に説明し命乞いをするが、定九郎はタバコ吸ったり耳糞ほじくりながら聞くだけ聞くと、与市兵衛をずたずたに斬り殺したあとグリグリ刺してほじくって財布を奪う。
東京演芸ファンには由利徹のコントが有名。
スピン・オフに定九郎の奥さんの復讐劇「女定九郎」てのもある。スピン・オフに定九郎の奥さんの復讐劇「女定九郎」てのもあるそうです。

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