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最後の忠臣蔵(映画)

372 バイト追加, 2021年5月17日 (月) 13:32
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美しく、丁寧で繊細で、やさしくきびしく、楽しいようでさみしく、でも、きっと幸せ。
実はつっこみどろこがいろいろあるのに、総合点が高いのでまったくオッケーというめずらしい傑作。実はつっこみどころがいろいろあるのに、総合点が高いのでまったくオッケーというめずらしい傑作。
ずっと泣きっぱなしだったので目が炎症っぽくなり、劇場から事務所に帰ってきて乾燥してるんで、なんかヒリヒリする。
== ネタバレ「あそこがよかった」 ==
映画館で1番泣いたのは、寺坂のねぎらいをうけた瀬尾の体内から「なにか」重たいものがほ〜〜〜っと抜けていき、ほぼ似たタイミングで可音(かね)が「決意」をするシークエンス。初めてこの映画見たとき1番泣いたのは、寺坂のねぎらいをうけた瀬尾の体内から「なにか」重たいものがほ〜〜〜っと抜けていき、鬼になって使命を果さんとしていた孫左の顔が寺坂と血盟の友達の顔に戻るところと、ほぼ似たタイミングで可音(かね)が「決意」をする、連続したシークエンス。
知らないヒトがこの一節を読むと「それのどこが?」てウサンに思うでしょうが、この映画は役所広司のセリフの無いアップだけで泣かせます。マゴザ(瀬尾孫左衛門)の思いをスキャンしちゃうんですね、観客が。すると泣けてくる。でも1年ほどおいてブルーレイを見たら寺坂が花嫁行列を用意してくれるシーンでオワッとこみ上げてしゃくりあげてしまった。
泣く場所はみんな違うと思います。花嫁行列に旧臣がどんどん加わるところで滂沱する友人もいた。あそこ、テレビ版でも好きなシーンだが、高まりますよねえ。1年ほどおいてブルーレイを見たら寺坂が花嫁行列を用意してくれるシーンでオワッとこみ上げてしゃくりあげてしまった。もう、そんな生理現象を青臭く語りたくなる不思議な感動なのです。
もう、そんな生理現象を青臭く語りたくなる不思議な作品なのです。
 構成もうまいってことなのかなあ。マゴザの可音との回想もね、お嫁入りの時じゃなく最後に持ってくるでしょ。あれがマゴザの愛なわけですよ。構成もうまいってたってことなのかなあ。マゴザの可音との回想もね、お嫁入りの時じゃなく最後に持ってくるでしょ。あれがマゴザの愛なわけですよ。
そう、この映画にはいろんなひとの「愛」が描かれている、れっきとしたラブストーリーであり、チャンバラではありません。
忠義とか友情とかLOVEとか、'''いろんな言葉で表される「愛」'''がいろんなカタチでいろんなひとの中でふくらむ。どの愛も一筋ですごく熱いっ。それでいて作品自体はホッコリしている適温。
 
 
ちょっと乱暴かもなんで、これは極めてひとりごととして受け取っていただきたいのだが、独りの男が使命を貫いた果てにひとつの若いカップルの幸せの誕生を見て命を終わるというカタチが「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャンの人生に似ており、作品を見ながら涙する時は同じ脳波を出してるだろうなとレミゼの「エピローグ」を聴きながら思いましたものです。
== つっこみどころ ==
さすが「北の国から」の監督さん、人間を描く腕前は一級品なんだけど、細かいディティールをこだわらないひとなんです。さすが「北の国から」の杉田成道(すぎた しげみち)監督、人間を描く腕前は一級品なんだけど、細かいディティールをこだわらないひとなんです。
討ち入りの時に吉良邸の庭の石橋の欄干が軽くふらふら動いてても特にCGで修正しようとしないし(公開半年ほど前に映画は完成しているのに、である)。
良質の映画は七難隠す。
 
 
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画像:Saigo eiga.jpg|thumb|速報を伝えるサンスポ(2009年11月)
画像:Scan-7.jpg|その後の記事(月刊B.L.T2月号(2010年))
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