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東海道四谷怪談

925 バイト追加, 2019年8月3日 (土) 23:57
編集の要約なし
また「こいつ必要?」と思いがちな小平(佐田啓二)に新たな存在感が与えられており、お岩さんと戸板にくくられる資格を持っている。
なによりこれまで若輩の私には魅力がもうひとつわからなかった田中絹代(お岩)のたたずまいが可愛くて可哀想で、とにかく四谷怪談でほろりとさせられたのは初めて。なによりこれまで若輩の私には魅力がもうひとつわからなかった女優、田中絹代(asお岩)のたたずまいが可愛くて可哀想で、とにかく四谷怪談でほろりとさせられたのは初めて。
あとねえ、直助と結託する杉村春子が良かったなあ。浮世絵から抜け出たみたいなしなやかな「線」で、素晴らしかった。(つか、役者陣が天下一品でしょ。ここに宇野重吉(与茂七)や加東大介(新キャラ)が加わるんですから!)
母親がいなかったらただのノーアイデアで強がりの伊右衛門だが、だったらだったで徹底的にマザコンみたいなダメ男で描いてもおもしろかったかも。オリジナルの性格を多少引きずってるぶんキャラがブレる。
映画が古いということもあるだろうが若山富三郎がなにを喋ってるのかわからない時があり、ああそういえば「ブラックレイン」ではまるきりアフレコされてるシーンがあったっけなどと思い出しました。映画が古いということもあるだろうが若山富三郎がなにを喋ってるのかわからない時があり、ああそういえば「ブラックレイン」では、まるきりアフレコされてるシーンがあったっけ…などと思い出しました。
与茂七がいないことでお察しと思いますが忠臣蔵には一切関係ないハナシ。白黒映画
目張りで白塗りの時代劇から一新したリアルなキャラ作りは黒澤映画の助監の経験のある加藤泰(「緋牡丹博徒シリーズ」など)ならではか。汗臭い見応えある作品にしている。
大毒薬で災難な岩を藤代佳子が怖く不気味に演じ怪談の面目を保っている。木下恵介版で関心したばかりにもかかわらず「こうでなくっちゃ!」と楽しく見られた。大毒薬で災難な岩を藤代佳子が怖く不気味に演じ怪談の面目を保っている。木下恵介版で関心したばかりにもかかわらず、これはこれで「こうでなくっちゃ!」と楽しく見られた。
こちらも忠臣蔵、一切関係なし。白黒映画。
奇抜な演出と思われるところもあり、ネット上のレビューを見ると戸惑ってる人もいるようす。
蜷川監督は怖がって欲しいのやら、楽しんでほしいのやら、確かに戸惑うこともあるが、伊右衛門ひでえなあ。お岩さんかわいそうだなあ、はちゃんと、思う。蜷川監督は怖がって欲しいのやら、楽しんでほしいのやら、確かに戸惑うこともあるが、伊右衛門ひでえなあ。お岩さんかわいそう(メイクは薄味)だなあ、はちゃんと、思う。   <<加筆>> すごくうっかりしていたが、この伊右衛門と岩はあたしの大好きな「太陽にほえろ!」の若手刑事、マカロニとシンコじゃないか!これは感激。(ちなみに与茂七はテキサスである) あらためて観てみると、ちゃんと浅野家の断絶がらみで「まともな」四谷怪談。 レンタルビデオではわからなかった細かなディティールがハイビジョン放送ではよくわかり、蜷川監督の画面への配慮に、あらためて感心。ただ、絵作りや情熱的な演出は役者に助けられて良いのだが、最後の一騎打ちは「宇宙大作戦」の「怪獣ゴーンとの対決」に匹敵するたよりなさであった。  挿入曲「主よ人の望みの喜びよ」(バッハ)
同監督の2004年公開「'''嗤う伊右衛門'''」は伊右衛門やお岩さんを始め四谷怪談に出てくるいろんなキャラや素材は出てくるものの、まるきり新しく組みなおしたリ・イマジネーション作品で、鶴屋南北も忠臣蔵もまったく関係ないが、絵作りセンスや脚本はなかなかステキ。
 
ダイナミックで躍動的。けっこうな意欲作。画面のすみずみまで気配りが行き届いている。
世の中にうしろ向きな態度の伊右衛門の赤貧の少年期も振り返り、伊右衛門の抱える人間不信が大石内蔵助や仲間とのやりとりでどう育っていくのか注目。本作の彼には直助のようなブレーンがいない。彼の目の前に立ちはだかる命運を決める数々のチョイスと判断がどのように悪事に行き着くのか。世の中にうしろ向きな態度の伊右衛門の赤貧の少年期も振り返り、伊右衛門の抱える人間不信が大石内蔵助や仲間とのやりとりでどう育っていくのか注目。本作の彼には直助のようなブレーンがいない。彼の目の前に立ちはだかる命運を決める数々のチョイスと判断がどのように悪事に行き着かせるのか。
伊右衛門をクローズアップするのに役立ってるお岩のプロフィールの変更=「女房にした同じ藩の上司の娘」ではなく「はらませちゃった押しかけ女房のフーゾク嬢」は、かえって略奪愛の吉良家の娘お梅(荻野目慶子の狂女ぶりが素晴らしい)とのコントラストをはっきりさせ、これが脱盟も含め伊右衛門のチョイスの是非を考えさせる具合の良い効果を生んでいる。
ジャパニーズホラーが評判になってからこっち、四谷怪談の新作を知らないので現代の映像クリエーターにぜひ取り扱ってほしいと思っていたが、まさに本作はそんな希望がかなったような作品。人間ドラマよりもホラーとしての四谷怪談を怪奇に表現していてその点は満足。三池崇史監督作品。
三池映画としては、ときどき手がけてる漫画映画よりもずっと本領が発揮されてるように感じで、それは開始五〜十分位でタイトルが入るくらいのタイミングで「お?やりたくてやってる仕事なのかな?」という気持ちになった。三池映画としては、ときどき手がけてる漫画映画よりもずっと本領が発揮されてるような感じで、開始五〜十分位に、タイトルが入るくらいのタイミングで「お?こりゃやりたくてやってる仕事なのじゃないかな?」という気持ちになる。
四谷怪談の度合いは思ってたよりも大きいのだが、劇中劇なだけにダイジェストには変わりなく、言うまでもなく忠臣蔵は絡んでない上になんだかよくわからないところもあるので星3つ。

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