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通し狂言 仮名手本忠臣蔵

サイズ変更なし, 2008年10月7日 (火) 19:15
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かいつまんで…
 
'''口上人形''' 上下姿の人形が首を回してエヘンエヘン言いながら主演者の説明をする。わりと悲劇が続く仮名手本だがめちゃめちゃおもしろ。こういう「強弱」が仮名手本忠臣蔵はすごい。五段目のイノシシとか八段目の遠くの嫁入り行列とか。魅力のひとつでしょうなあ。DVD未収録。
'''大序''' 鶴岡八幡宮のリフォームを祝ってのイベント中、偉いじいさん[[吉良上野介|高師直]](こうのもろなお)と接待係の[[桃井若狭助|桃井]]君がヘンな空気になる。フィクションとはいうもののかなり史実とかけ離れた大胆なアレンジ。「プロローグ!」てかんじでパーッときれいなビジュアルが印象的。
'''二段目''' 桃井 館の場。桃井君が側近の[[加古川本蔵|加古川さん]]に「おれ、あいつヤルから」と高師直をやっちゃうことを告白する。一方で大星由良之助の息子[[大石主税|力弥]]と加古川さんの娘[[小浪]]の若いカップルの仲良しぶりがここで出てくる。の若いカップルの仲良しぶりがここで出てくる。平成20年中村座に於いて三十ウン年ぶりに公開された。DVD未収録。
'''三段目''' 刃傷の場。加古川さんが桃井君に内緒で高師直に詫びを入れて仲を取り持つ。高師直はいじめの矛先を[[浅野内匠頭|塩冶判官]]に向ける。松の廊下で喧嘩〜刃傷。オーバーアクションであるにも関わらず刃傷までのイライラの高ぶり、持っていきようが見事。に向ける。松の廊下で喧嘩〜刃傷。DVDの尾上梅幸と尾上松禄のケンカはオーバーアクションであるにも関わらず刃傷までのイライラの高ぶり、持っていきようが見事。
'''四段目''' 判官切腹。慣用句?として使われる「おそかりし、ゆらのすけ〜!」って実際セリフにあるのかと思ったら実際は「由良之助か、待ちかねたわやい〜」だった。
この段では由良之助と芸者衆が遊ぶとき、その公演当時の時事ネタを入れるのが楽しいのだが、平成20年中村座では「基本に忠実」がモットーだったためか「見立て」がカットになっていた。
'''八段目''' 道行旅路の嫁入り。二段目に出てきた小浪と[[戸無瀬|お母さん]]が押しかけ女房しに猥談をしながら大星家へ行く道のり。が押しかけ女房しに猥談をしながら大星家へ行く道のり。平成20年の中村座には女馬士おやまや奴角助が出てこなかった。せっかくキャラ図鑑を加筆しようと思ってたのに。
'''九段目''' 嫁入りに来たのに、大星家では[[大石りく|おかあさん]]から自分の殿様のケンカを止めちゃった加古川さんの娘と、うちの息子と結婚なんてさせられませんと、けんもほろろに断られる。加古川さん本人が出てきて死を以て詫びを入れる。から自分の殿様のケンカを止めちゃった加古川さんの娘と、うちの息子と結婚なんてさせられませんと、けんもほろろに断られる。加古川さん本人が出てきて死を以て詫びを入れる。ちょっと長い印象。
'''十段目''' 討ち入りのための武器調達をした豪商、天川屋義平のはなし。これだけ、DVDでもライブでも見たことがない。
'''十一段目''' 討ち入りの場。この場だけいちいちアレンジが違うそうで滅多に上演もされないそうですな。昭和52年版ですごく意外だったのは、史実において吉良邸討ち入りのときにわりと応戦してきて手こずったと言われる小坊主が本作品においてビジュアル化されていることであります。H20平成中村座ではカットされてました。 討ち入りの場。この場だけいちいちアレンジが違うそうで滅多に上演もされないそうですな。昭和52年版(DVD)ですごく意外だったのは、史実において吉良邸討ち入りのときにわりと応戦してきて手こずったと言われる小坊主が本作品においてビジュアル化されていることであります。H20平成中村座ではカットされてました。
吉良邸の庭(奥庭 泉水の場)での殺陣は見応えがあり、特に竹森喜多八(武林唯七がモデル)と小林平八(小林平八郎がモデル)の、ダンスのような一騎打ちは目を見張り、テレビに向かって拍手しちゃいました。