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開局35周年記念番組 赤穂浪士(テレビ東京)

1,583 バイト追加, 2022年2月12日 (土) 09:09
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[[画像:bujin.jpg|thumb|役者絵:菅原文太]]
なんというか、ま、おそらくなんというか、暴走したテレ東が作った、おそらく'''歴代の中でもかなり出来が悪い'''部類なのだが、すごく罪がない。幼児が泥団子を差し出してきて「食べて」と言ってきてもカッとならないのと同じかんじ。つまり作風に不器用な出来損ない独特の愛嬌がある。
とにかくしょっぱなからもう、'''[[堀田隼人]]が大鶴義丹'''、というところで呆気にとられる。原作ではこのキャラを「肌の白い、切れ長の目に長いまつげの鼻筋の通った彫りの深い美男子」と紹介している。これを大鶴の…義…丹…さん…。すぐに押し寄せるものすごい不安。<small>(註01)</small>
この予感は図にあたり、以降、徹底的にどっかがズレたアレンジの、怒濤の12時間がくりひろげられる。この予感は図にあたり、こうしたキャスティングを始めとして以降、徹底的にどっかがズレたアレンジの、二次創作臭あふれる怒濤の12時間がくりひろげられる。
さて、そもそも自由に作っていいのが忠臣蔵のいいところではあるものの、本作の場合はなんのためにこうしたのか?という、いきあたりばったりっぽい、主旨不明のアレンジが相当に目立つ。キャラクターの年齢や設定もテキトーに変えたり、オリジナルエピソードも勝手にいろいろ作って足しているが、こんなにしちゃうなら「大佛次郎原作」としている意味がよくわからない。やるならやるで、面白かったら問題ないのだが…
「忠臣蔵」という看板に油断したというか、この作品には「俺達の忠臣蔵をやろうぜ!」というような意気込みよりも、「とにかくでっかいサメを出しておいたら客は来るだろう」と「ジョーズ「忠臣蔵」という看板に油断したというか、この作品には「俺達の忠臣蔵をやろうぜ!」というような意気込みよりも、「とにかくゾンビを出しておいたらいいだろう」と「レイダース 失われたゾンビ」('87 復讐篇」を作っちゃうようなたぐいのおっちょこちょい加減。86アメリカ作品 本作とは無関係)を作っちゃうようなたぐいのおっちょこちょい加減を感じる。
唯一ぬきんでてるのは、お色気の表現。おっぱいが出せないなら、と下半身でエロを表現するセンスだけは秀逸。
 
 
 
<註01>
 
一時期は月9とかトレンディドラマにも出ていた大鶴義丹氏なので、番組側はなにも考えずに「いい男」的なキャスティングをしたのかもだが、彼は両親がアングラ演劇界トップのハイブリッドで、吉田豪氏のインタビューによれば大鶴氏は幼少期から「テロルの美学」を相当刷り込まれているらしいことがうかがえる。
 
大鶴氏にとってテレビ出演は「メディアを使って大衆を先導することもできるから」(&カネのため。自己探究のほうは小説でやるそうです。)引き受けるそうで、ことによると今回の出演は「日本人の魂」とか言われるカルチャー「忠臣蔵」をぶちこわそうという「出演テロ」な意図があったのかもしれない。(笑)
 
 
 
<附言>
 
放送から20年経った2019年に、テレ東の「朝の!さんぽ道」という番組で、街ぶらロケしている俳優の山下真司氏(本作の堀部安兵衛)が泉岳寺で「オレ、初めて来たのよココ」「堀部安兵衛さんのお墓もありますよね?」という、なかなかユルいことをおっしゃってたので、ああ、やはりなんというか、そういう現場だったんだなと、勝手なニュアンスを捉えました。

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