早水藤左衛門

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タミヤのプラモ(右が早水)

早水藤左衛門【はやみ とうざえもん】…弓の使い手キャラ。剣術ナルシスト。


萱野三平とともに事件の第一報をはやかごでたった4日(距離にして650キロ。歩いて2週間かかる)で江戸から赤穂へ知らせた人。この記録は破られていない。


岡山の方の元町人。町人のくせに剣術マニアで腕が立ち、道場を覗いては武芸の下手な侍をせせら笑い「無礼至極!笑うからにはいささか心得もあろう」「イヤいささかどころか天井天下唯我独尊、おそらくは山陰山陽両道はさておき南海西海両道のうち私くらいのものはございません」と誇り顔。たしかに立ち会ってみると彼の腕におよぶものがありません。「町人のくせに」とお兄さんにしかられるが「はした銭にぺこぺこお辞儀をしてるなんて人として値打ちが無い。お辞儀をさせる了見でなくちゃあ」と家を飛び出し、青物屋の勘兵衛さんのところに厄介になり、まもなく剣術指南の看板を出す。しかし門閥系図を重んずる世の中で町人に剣を教えてもらおうなんてヒトはおらず、暇なので勘兵衛の療治ということで温泉に出かける。

道中、伊予の山中で盗人と出くわす。勘「若旦那大変でございます」藤「なんだ大変とは。大変とはおおきくかわると言うのだ。そうむやみに大きく変わられてたまるものか!なんだ!」とにかく藤左衛門は生胴(いきどう:生身の人間)を斬ったことがないからという好奇心で立ち向かう。バッタバッタ斬り殺される山賊。死体発見でたちまち温泉街では評判になるが斬ったお手柄が誰かわからない。「きっとすごいお武家だ」という噂を聞いて藤左衛門はいよいよ町人家業がおもしろくない。道場は閑古鳥だしと、近国の赤穂へ出る。

剣術の名人、長野弥兵衛というおじいさんに立ち会いを求めたがじいさんに鵜の毛で突いたほどの隙もないので感心し、門弟になる。

乱心者の殺人事件の解決に奔走したのが大石の眼鏡にかなって赤穂城のおつとめが決まる。(浅野家に召し抱えられるまでは茶屋四郎右衛門という名)


実際に弓術の名人で、早駕籠の第一報もさることながら、大石のオーダーで高野山に殿さまの供養墓(供養碑)建立に働いたり、重要な役回りを仰せつかっている信頼の厚い人物。


享年42。