加古川本蔵

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役者絵:蟹江敬三

加古川本蔵【かこがわ ほんぞう】

忠義キャラ。歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」キャラ。

「殿中でござる」でおなじみの梶川与惣兵衛と、亀井隠岐守をサポートした多胡外記がモデル。

年齢:五十路の分別盛り。


桃井若狭助の部下で、ビジネスマンとしては機転が利くが、よかれと思って松の廊下で塩谷判官(浅野内匠頭)をはがいじめにして彼の刃傷を止めてしまい、桃井から「武士の情けを知らぬやつ」と怒られる。

後ろ指を指されて虚無僧(こむそう)稼業に。

山科の大石宅を訪れわざと雑言を吐き、大星力弥(大石主税)を逆上させ、槍を自分から受けて「なんかいろいろどうもすいませんでした」と高師直(吉良)邸の絵図面を差し出しながら絶命する。


この加古川一家、加古川本蔵、戸無瀬、小浪という名は万葉集の「加古川の 水のとなせの瀧なれば 末は小浪の立つといふらむ」というところから作りました。


歌舞伎 本蔵下屋敷

H25年常磐津が。翌年文楽でビジュアルが披露。

歌舞伎のスピン・オフに虚無僧になるまでの経緯を描いた「本蔵下屋敷」がある。九段目の前日譚。

事件後、本蔵の下屋敷に詮議にやって来た桃井若狭助。本蔵の機転(二段目)は結果的に城中において桃井に「へつらい武士」という悪評をもたらす結果となり、家名に瑕をつけたとして死罪を検討するが、みずから由良助に打たれに行く覚悟のある本蔵を見抜いて暇を出してやることにし、虚無僧の衣裳一式を小姓に持ってこさせ、選別に高師直邸の絵図面をくれる。

桃井と本蔵の別れのシーンはなんともホロリとさせられる。

この話には、桃井と一緒に来る筆頭家老・井波伴左衛門(いなみ ばんざえもん)というキャラもからみ、こいつが実はお家の転覆を謀る悪党で、本蔵が手打ちを逃れたのは伴左衛門の陰謀をあばいた経緯も影響している。

江戸時代末ごろの作品だろうと言われている本作は作詞、作曲、初演などまったく不明の常磐津の稀曲だが、後半のお琴と三味線のグルーヴ感はたまらなく素敵で、国立劇場さんからCD出してほしい。



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