「編笠十兵衛」の版間の差分
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十兵衛には、水戸黄門の印籠よろしく「御意簡牘(ぎょいかんとく)」なる葵の紋の入った板を持っていて、斬り殺せない相手にはこれを見せておとなしくさせる。討ち入りの時も謀反行為を成敗に出かけようとした大名をコレでクールダウンさせている。 | 十兵衛には、水戸黄門の印籠よろしく「御意簡牘(ぎょいかんとく)」なる葵の紋の入った板を持っていて、斬り殺せない相手にはこれを見せておとなしくさせる。討ち入りの時も謀反行為を成敗に出かけようとした大名をコレでクールダウンさせている。 | ||
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2010年6月8日 (火) 01:51時点における版
原作:池波正太郎
松の廊下事件の片手落ちの裁決に対して幕府政道のあやまちを正すために隠密活動をする、月森十兵衛(架空の人物)のハナシ。
原作はセックス&バイオレンスのハードボイルド(でもないか)だが、ドラマでは主役が桃太郎侍の高橋英樹なのと、ときおり無理矢理入るそばや親子のすっとんきょうなやりとりでバランスを保ち、なんとか「お茶の間向け」にしている。
舞台となる江戸は徹底的な浅野びいきで描かれ、上野介を守ろうとする小林平八郎が好人物に描かれているぶん、そのひたむきさが気の毒。演じるは我らが山さん・露口茂。
野犬のような敵役の舟津弥九郎=成田三樹夫が圧倒的な存在感で、コワイ。
任務遂行上、主役の十兵衛はジャマになる人物は遠慮なく斬り殺していくが、とにかく浪士側に肩入れする十兵衛にはおびただしい刺客が襲いかかりつづけ、ぶっちゃけ肝心な浪士たちより苦労が多く、奥さんまで殺されちゃってえらい災難である。見ていてなんだかだんだん彼がソンしてるように見えてきて「いったいなんの義理でこの人はこんな目に遭わなきゃいけないのか」と首をかしげたくなる。
十兵衛には、水戸黄門の印籠よろしく「御意簡牘(ぎょいかんとく)」なる葵の紋の入った板を持っていて、斬り殺せない相手にはこれを見せておとなしくさせる。討ち入りの時も謀反行為を成敗に出かけようとした大名をコレでクールダウンさせている。
とにかく「ご苦労様」な主人公の物語だ。
劇伴が軽快なリズムで気持ちいい。(バカボン、キューティーハニー、あゝ忠臣蔵の渡辺岳夫)
1997年にテレビ東京でも村上弘明主演でドラマ化されている。