忠臣蔵 吉良邸討ち入りの夜
作品概要 | |
制作会社 | フジテレビ |
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公開年度 | 2003年 |
内蔵助役 | 山本 博 |
評価 |
コントがメインだった当時の「はねるのトびら」の「スリーパンティーズ」シリーズのワン・オブ・ゼム。
このコントはいろんなシリアスなシチュエーション(ある時は大企業、手術室など)において大きな決断に迫られたり、追い込まれたりするロバート・山本博の前に、とつじょパンティを頭からかぶったなぞの3人組が「そんなに悩まずパンティ越しに世界を見てみてはいかがですか」と現れ、自己啓発をうながすというレギュラーもの。
山本演じる「重要人物」はキングコング・西野の制止もきかずパンティかぶりに目覚め、目の前の大事を放棄して「パンティ音頭」に狂喜乱舞するという恒例のオチが用意されている。
2003年末、めでたく忠臣蔵が盛り込まれた。
短いコントであるにもかかわらず、ちゃんと松の廊下で始まり、討ち入りが始まり、と人数が足りない(メンバー全員集めても11人。うち女子二人)ながらもセットを変えたり奮闘してるところに好感が持て、このあと現在まで人気番組としてゴールデンでレギュラーを続けていくにふさわしい底力を感じる。(※)
クレージーキャッツの「お呼びでない」や、志村けんの「へんなおじさん」同様、視聴者にとっては途中までなんのコントかわからない仕掛けになっているので、「忠臣蔵 吉良邸討ち入りの夜」とちゃんとタイトルが出るし、作り込みや構成から、まさか討ち入りの最中に吉良を見つけられず途方に暮れている内蔵助の前にパンティをかぶってアタッシュケース一杯にパンティをてんこ盛りにした変態三人組が現れるとは思わないので「ヤラレタ!」感が楽しい。
吉良邸の庭で「パンティ音頭」を踊り狂う四十七士に混ざって炭小屋に潜んでた吉良もパンティをかぶって飛び出し内蔵助たちと踊り始めるので、ひとりだけ正気の西野は「吉良です!チャンスです!」と踊りの輪の外から叫び続ける。
作り込みがしっかりしてるぶん、とほうもないばかばかしい展開が爆笑をさそう。
そもそもこの番組は霊感商法や新興宗教など、怪しげな団体が一般を巻き込む系のコントを好んでおり、このシリーズもその一環。
パンティ音頭は当初「オバQ音頭」のメロディーをそのまま使っていたが、権利の問題からか、最終的に似たオリジナルに変えられている。
※・・・2012年に番組は終了。コント番組時代は水準が高かったが、ゲーム番組になってからだいぶノリが変わった。ドランクドラゴンの塚地は自分のおもしろさをじゅうぶんに発揮しきらないまま終焉を迎えたとロンドンハーツ(テレ朝)でグチっていた。