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「誰も知らない」（04）、「そして父になる」（13）の是枝浩和監督のコミカル時代劇。 「誰も知らない」（04）、「そして父になる」（13）、「万引き家族」（18）の是枝裕和監督のコミカル時代劇。
V6岡田准一主演。 V6岡田准一主演。
出演陣の豪華さぶりは忠臣蔵っぽいが、話自体は岡田くん演じる貧乏サムライの話。 出演陣の豪華さぶりは忠臣蔵っぽいが、話自体は岡田くん演じる貧乏サムライの話。
彼の住む貧乏長屋に赤穂の浪士も混ざっているという具合。 彼の住む貧乏長屋に、赤穂の浪士も混ざっているという具合。
岡田くんが父親の仇を捜しに江戸に出てきてからの生活と、赤穂浪士の討ち入り計画が 岡田くんが父親の仇を捜しに江戸に出てきてからの生活と、赤穂浪士の討ち入り計画が'''ぼんやり'''からんでるのだが、なぜかそのことが独特の緊張感も生んでて、おもしろい。なんていうんだろう、そこに暮らす貧乏長屋の人々の生活に人殺しを計画してるおとなりさんが居るという奇異さがまずオカシイんですが、そこを無理にふくらませようとせず、映画全体はひじょうに空気のように過ぎていく毎日に、見てるこっちもひきこまれ、長屋の人と一緒にぼんやり時間を過ごしちゃう。からんでるのだが、なぜかそのことが独特の緊張感も生んでて、おもしろい。
岡田君個人のストーリーにわざわざ、あえて忠臣蔵をからめたセンスが実に面白いと思った。 なんていうんだろう、そこに暮らす貧乏長屋の人々の生活に人殺しを計画してるおとなりさんが居るという奇異さがまずオカシイんですが、そこを無理にふくらませようとせず、映画全体はひじょうに空気のように過ぎていく毎日に、見てるこっちもひきこまれ、長屋の人と一緒にぼんやり時間を過ごしちゃう。
「生類憐れみの令」も含めて、いろんなカタチの死生観みたいなものがサラリと提示されている。 岡田君個人のストーリーにわざわざ、あえて忠臣蔵をからめたセンスが実に面白いと思った。
とにかく作品自体が出来が良く、山田洋次の「運がよけりゃ」とか前進座の「人情紙風船」とか黒澤の「どん底」も頭の中をかすめる。
敵前逃亡した[[寺坂吉右衛門|寺坂]]が生き残って赤穂浪士をたたえるようすが、ユダがイエスの偉業を辻説法するウィレム・デフォーの「最後の誘惑」とかぶったりもした。 とにかく作品自体が出来が良く、山田洋次の「運がよけりゃ」とか前進座の「人情紙風船」とか黒澤の「どん底」も頭の中をかすめる。
あまりムキにならず「生きる」というテーマが自然に'''ぼんやり'''感じられる。
肩も凝らず、絵作りも良く、キャラクターも愛せて、もう一回見たくなる。 あまりムキにならず「生きる」というテーマが自然に'''ぼんやり'''感じられる。
まったく余談だが、同監督によるAKB48のPV「桜の木になろう」は傑作である。 まったく余談だが、同監督による[http://blog.kusuya.net/?day=20121202 AKB48]のPV「桜の木になろう」は傑作である。
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「生類憐れみの令」も含めて、いろんなカタチの死生観みたいなものがサラリと提示されている。
敵前逃亡した[[寺坂吉右衛門|寺坂]]が生き残って赤穂浪士をたたえるようすが、ユダがイエスの偉業を辻説法するウィレム・デフォーの「最後の誘惑」とかぶったりもした。
肩も凝らず、絵作りも良く、キャラクターも愛せて、もう一回見たくなる。
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