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峠の群像

470 バイト追加, 2010年6月6日 (日) 13:52
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忠臣蔵がキライというヒトの中には「出てくる人がみんな立派すぎる」という点を上げる人いる。深作欣二監督などもそう言ってた。
この「峠の群像」は登場人物がひじょうに人間くさく描かれており、赤穂事件にまつわる「どうして」を、それらしいエピソードや人物描写で物語を構成することにより、どんな人だって正しいときや間違ってるときはあらぁな。というスタンスをつらぬき「とりたてて立派なわけではない」忠臣蔵を完成させた、まさに画期的と言っていい傑作。この「峠の群像」は登場人物がひじょうに人間くさく描かれており、赤穂事件にまつわる「どうして」を、それらしいエピソードや人物描写で物語を構成することにより、どんな人だって正しいときや間違ってるときはあらぁな。というスタンスをつらぬきながら「とりたてて立派なわけではない」ヒトたちが討ち入りという目標に向かってどんどんまとまっていく忠臣蔵を完成させた。まさに画期的と言っていい傑作。
誰もがうっすら持ってるオーソドックスな忠臣蔵ストーリーの各エピソードにおける「腑に落ちない部分」を、解消してくれるかのように丁寧に仕上げている。オーソドックスな忠臣蔵ストーリーの講話的なエピソードを、もしも実社会で置き換えたらという実験がなかなかうまくいっており(いわゆる新解釈って言うんでしょうね)、連絡の行き違いから畳替え事件が起こり、そのことで[[吉良上野介|吉良]]が[[柳沢吉保|柳沢]]に怒られるであるとか、浅野と吉良の重たい関係も会社でありそうな成り行きだったり、ラストのほうでもふつう[[上杉綱憲]]を制止する[[色部又四郎]]が率先して討ち入りされてる吉良家に出かけようとしたり。いろいろと「そりゃそうだろう。そういうことになるだろう」と見ていて興味深い筋立てを作っている。
連絡の行き違いから畳替え事件が起こり、そのことで[[吉良上野介|吉良]]が[[柳沢吉保|柳沢]]に怒られるであるとか、ふつう[[上杉綱憲]]を制止する[[色部又四郎]]が率先して討ち入りされてる吉良家に出かけようとしたり。また、大きな特徴としては「倒産後も経営存続できますか?」という点が大きく取り上げられていたり(原作者が経済評論家だからか)。また、大きな特徴としては「倒産後も塩田の経営存続はできませんか?」というテーマが大きく取り上げられていたり(原作者が経済評論家だからか)、ふんだんな斬新なアプローチが、なんだかどれも「ありそう」でおもしろい。
ふんだんな斬新なアプローチはなんだかどれも「ありそう」でおもしろい。
 出演者もいろいろ印象深い。出演者の働きもいろいろ印象深い。
最大の魅力は緒形拳の演技で、この人はなんの役をやっても緒形拳なのだが、演技はみごとに登場人物になりきれる名優。心理描写が上手に描かれた内蔵助としては歴代ナンバー・ワンかも。
お家大変まではコミカルな要素も多かった昼行灯の彼が、赤穂藩がお取りつぶしとなり、うろたえ、迷いに迷い、耐えに耐える。そして討ち入りを決意してからは人相がすっかり変わってしまう。殺人者となる決心が演技に見て取れる。この、うろたえたり、精神状態が不安定になる内蔵助というのは見たことがない。まさに見所である。
意外に印象的だったのが郷ひろみが演じる[[片岡源五右衛門]]で、殿様のそばにずっといただけに単独で吉良を打とうとする殺意に満ちた妖気を出しており、暗殺者を静かに演じきってて見直した。で、殿様のそばにずっといただけに吉良を打ちたいという殺意に満ちた妖気を出しており、単独行動の暗殺者を静かに演じきってて見直した。
[[原惣右衛門]]をやった矢野宣(「新幹線大爆破」で発狂する商社マンで有名)がたえずトイレを我慢してるような顔つきで内蔵助のそばにいて、なにかというと怒鳴り散らすのがカンにさわったが、実はこれも見事な演出で、最終的に討ち入りの時、彼'''だけ'''が勝ちどきを上げるという徹底したKYキャラが仕上がっていたんで結果的に好感が持てた。
また伊丹十三の吉良もよく、「峠」の内容は記憶してないが伊丹はよかった、という人も多い。
ジャニーズ勢がたくさんでており、キョンキョンや三田寛子(おかる)も出ている。ジャニーズ勢がたくさんでており(ヨッチャン、ニッキ、ヤックン)、キョンキョンや三田寛子(=京女。おかる)も出ている。

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