元禄忠臣蔵の女たち

2025年12月21日 (日) 12:36時点におけるKusuo (トーク | 投稿記録)による版

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公開当時のチラシ


吉良上野介にぞっこんの富子の苦悩」「小野寺十内のおしどりぶり」「可留の妾宅」「堀部家の人びと」(※各タイトルは、もりいが勝手につけてます)

・・・といった4本立てのエピソードが、オムニバス形式で綴られる約1時間45分。

だから、タイトルからは「女たちの忠臣蔵」を思わせますが、実際にはどちらかというと「女と男の忠臣蔵」といった趣きの作品でした。

さらに言うと、新歌舞伎「元禄忠臣蔵」とも無関係で、要は”赤穂事件いじり”の作品です。


各話の合間合間に登場する狂言回しの妙海が出ずっぱりで、メタ的にMCやってるんですが、演じてらっしゃるのはこの和塾主催の和田幾子さん(82歳でいらっしゃいます。前進座でいらっしゃったよしみでこのタイトルなのかも)。

彼女が、手元のカンペ(経本の体裁を取っている)を見ながら、つっかえつっかえ台詞をおっしゃっている。

それをあらかじめ許容する空間にお邪魔しているのだと理解するのに、少し時間がかかった。

一般を相手にしている商業演劇ではなく、ファンミに近い空間なのである。


で、この妙海はみんなよりも年上だし、どういう設定なんだろう?と思ってたら、最後の最後に堀部弥兵衛に「おちちうえ!」みたいなことを言うんでびっくり!

20〜30代の役だったのである!(ちなみにサチと腹違いのお順…という設定)

70歳オーバーのお軽のつわりもあり、様式として見る前提はもちろんかまわないのだが、こと妙海については、年齢の問題というより、役の設定が最後まで共有されなかった点で、正解を出すのが遅すぎたのではないかと感じた😅。


台本そのものは、とても丁寧で、優しく、真面目でした。まるで、真面目な小学校の先生のよう。

オムニバスなんで全体としての盛り上がりがあるわけでもなく、さながら、4時限の授業に出席したかんじ。

まじめなので冗談がひとつも面白くなく、「ここは笑いどころですよー」という場面で、客席がシン…となる空気も、観客のみなさんは受け入れてらっしゃる。


男女の仲睦まじい人間模様を、いくつも丹念に描いた末に

「浅野の“遺恨これあり”とは、いったい何だったのでしょう。これからも、色とりどりの忠臣蔵が映し出されていくことでしょう」

…と、どこか社会派然としたまとめで幕を閉じます。(※台詞は、もりいの不完全な再現です)