赤穂浪士
作品概要 | |
制作会社 | 東映 |
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公開年度 | 1961年 |
内蔵助役 | 片岡千恵蔵 |
評価 |
先年の「赤穂浪士 天の巻・地の巻」(と「忠臣蔵 桜花の巻 菊花の巻」)のイイトコ取りのやきなおし。
同じ原作で同じ監督。堀田隼人の大友柳太朗や吉良上野介の月形龍之介は続投だし、制作意図は?って最初思ったんですが、せっかくの傑作だし、東映のスタイルが確立したし、創立10周年だからパワーアップしてもう一回やろうよ!というノリなのかなんなのか、ひじょうに華やかなエンターテインメントになってる。ビジュアル的に必要な部分にちゃんと金がかかってて豪華。日本語わからない人も見てて楽しいんじゃないだろうか。
内蔵助のライバル千坂兵部や、職人のお兄ちゃんのエピソードをふくらませたことで、元のストーリーにはじゃっかんアレンジが加わっているものの「忠臣蔵」のいいところを保ちつつ、とにかく全体的にいいかんじの完成度。
「映画で忠臣蔵」と言ったときはこの作品のビジュアルが思い浮かぶ。そんな決定版っぽさがある。
適材適所の配役がうれしいし「キャラクター大合戦フェスティバル」という感じでとにかく甚だ楽しい。看板役者をうんと引き立てて、見せ場をいっぱい楽しめる。
あたしの役者絵も気づいてみたらこの作品からの抜粋がかなり多いことがあとから判明。それだけ魅力あるんでしょうなー。
とにかく家臣たち(義士たち)のかいがいしさが印象に残る作品。なんつうか、どのキャラも「人間っぽい」?
WEB上で見かけるファンには前作の落ち着いたかんじがイイという人もいるが、かなり「別物」。
東映の忠臣蔵は「舞いを見るようである」と聞いたことがある(気がする)が、見ててそれを思い出した。
とはいえ、東映ファンでなかったり、ビギナーの目にはどう写るかは「?」。独特の間合いなどが味がわかるようにならないとじれったいかも。しかし、意味のある「ため」が素晴らしいんですよ。通好みかなあ。
林家木久扇師匠が言ってましたがフルスロットルの片岡千恵蔵や大河内伝次郎はなにをしゃべってるのかよくわかんないけど、気にならない。こういうとき、東映のDVDも字幕が出ればいいのになあと残念に思う。
当時の差し歯の材質の限界が、萬屋錦之介の前歯に見て取れる。